出版社内容情報
完全なプロット、新鮮なアイデア、意外な結末・・・
名手たちが競い合って執筆し、一大ブームとなった1970~80年代にかけての傑作群や、その創作の方法を紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SGM
10
★★☆斜め読み。内容自体はそんなに面白くはないけど(笑)、筆者が多くの文献を読み構成しているので、資料として使えるかなと思う。一時は一世を風靡したショートショートも今はだいぶ落ち目で、筆者は小説家志望の専門学校生でさえ、ショートショートというジャンルがあること自体を知らないとまえがきでやや嘆いてます。本著が執筆された2005年に比べると現在は星新一の孫弟子といわれる田丸雅智さんなどが現れ、ショートショートもやや息を吹き返したかなという印象です。今後どうなるのかな。2016/09/05
ヴェルナーの日記
10
ショートショートの世界についての解析、評論している本だが、ほとんどショートショート本の紹介になっている。著作者の嗜好によってお勧めな本を紹介しているので、いささか偏った感があるけれども、一読しても損はない本を勧めていると思う。ショートショートの書き方については、決まりきった内容で目新しさはないが、基本は抑えている。ただ、全体的にショートショートをたくさん読め、ということが言いたいのだろうという印象を受けた。自身の作品を例にして1本くらいショートショート作品を書き下ろしてほしかった。2011/01/13
おちゃづけ
9
1970年-80年代にかけて起こったショートショートブーム。原稿枚数は1-20枚程度、「完全なプロット」「新鮮なアイデア」「意外な結末」から成る作品と定義され、たくさんの書籍紹介、さらには書き方など。「人間ではなく"人物"として取り扱う」という所に得心がいく。お笑いコントのようなものかな。星新一や筒井康隆は読んだことがあるけれど、都築道夫、阿刀田高、小池真理子、フレドリック・ブラウン、ヘンリー・スレッサー、レイ・ブラッドベリをチェック。本当は現代米作家あたりの掌編が読みたい...ぼちぼち探そう。2016/10/04
Rieko Ito
5
ショートショートの三要素について書かれている部分が面白い。「完全なプロット」「新鮮なアイデア」「意外な結末」というのは、小説全般についても言えることだと思う。ただ、作品と作者が大量に並べられている部分は、よほどのオタクでなければ興味が持てないのではないか。2021/09/10
Tonex
5
ショートショートがなぜ廃れてしまったのか理由が知りたいが、この本には書かれていなかった。2013/06/23