内容説明
ロンドンにはたくさんの博物館がある。一番有名なのは大英博物館だろうが、これを頂点として、そのすそ野に二百余りもの中小館があることは、意外と知られていない。一九九四年からロンドンに住みはじめた著者は、とあるふしぎな一館に足を踏み入れたのをきっかけに、小さな博物館探険にのめりこんでいく。美的空間。驚異の館。英国の歴史の保管庫。風変わりなオブジェの収納所。背景にある物語が魅力の場所。踏破した館はいつしか約百五十に。住みながら通いつめ、リサーチする、現地在住ジャーナリストならではの視点で、よりすぐりの十六館を紹介する。
目次
建築家が見た「古代ギリシャ・ローマの夢」の破片―サー・ジョン・ソーンズ・ミュージアム
永遠のガーデニング王国、英国ならではの―庭園史博物館
ユーフォリアにつつまれた大作曲家の家―ヘンデル・ハウス・ミュージアム
英国で今も愛されるモリス柄の源泉を訪ねて―ウィリアム・モリス・ギャラリー
名探偵になって、ホームズ館の謎をさぐりに―シャーロック・ホームズ・ミュージアム
「紅茶の国」イギリスを築き上げた老舗の威風―トワイニング紅茶博物館
立体紙芝居屋ベンジャミン・ポロックの玩具の館―ポロックス・トイ・ミュージアム
ビクトリア時代の手術事情に詳しくなるための―セイント・トーマス・ホスピタル旧手術室とハーブ・ギャレット
グリニッジの丘で宇宙を想う―グリニッジ王立天文台
産業革命時代の牧歌的メカ―ウィンブルドン風車博物館
英国建築の内側に隠された精妙なアラブ世界―レイトン・ハウス・ミュージアム
貴婦人たちの夢の残り香―扇子博物館
インク発明家の生涯が凝縮された一部屋展示室―スティーヴンズ・インク博物館
笑う水さし、睨む壺…マーティン三兄弟の「怪」陶器―マーティンウェア陶器室
『オトラント城奇譚』の舞台になった、テムズ河畔のゴシック城―ストロウベリー・ヒル
秘密結社の心臓部に踏みこむ―フリーメイソン博物館
著者等紹介
清水晶子[シミズアキコ]
ロンドン在住ジャーナリスト。東京生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。雑誌「ぴあ」編集部勤務を経て、三年後フリーに。1994年、英国へ移住。当初、音楽ジャーナリストとして雑誌、新聞に執筆。現在は、守備範囲を英国文化全般に広げ、伝統文化からストリート・カルチャーまで、幅広い紹介記事を日本向けに発信。FM放送のニュース番組にロンドンから声の出演も。リッチモンド・カレッジにて、カリグラフィのコースを受講している
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ゆうゆう
takao
まみぃ。