集英社新書
スーパー歌舞伎―ものづくりノート

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  • サイズ 新書判/ページ数 301p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201802
  • NDC分類 774
  • Cコード C0274

内容説明

それは「ヤマトタケル」に始まった。作/梅原猛、台本・演出・主演/市川猿之助。衣裳、美術、舞台技術、照明、音楽などスタッフにも新しい人材を得て、スーパー歌舞伎第一作は一九八六年二月、新橋演舞場で幕を明けた。古典と現代芸術、そして東西文化融合への人々の思いが重なった。以後、二〇〇三年の「新・三国志3‐完結篇」まで九作品。歌あり踊りあり芝居ありの歌舞伎本来のおもしろさを復活させ、現代人にも通じるテーマ性で、多くの観客を堪能させているスーパー歌舞伎。表現者であり創造者である著者が、三〇年にわたるその軌跡をたどり、制作現場から語る、作品創りへの情熱。

目次

1 新しい歌舞伎創造へ重なる夢
2 『ヤマトタケル』―スーパー歌舞伎の誕生
3 『リュウオー』―京劇との日中合作
4 『オグリ』―第三作で方向性定まる
5 『八犬伝』―新しい作者で
6 『カグヤ』―輝く心と『オオクニヌシ』高き志
7 『新・三国志』シリーズ―蓄積されたノウハウで
番外編1 オペラ『コックドール』の演出
番外編2 オペラ『影のない女』の演出
番外編3 ものづくりひとづくり

著者等紹介

市川猿之助[イチカワエンノスケ]
1939年、東京生まれ。歌舞伎俳優。屋号は沢潟屋。京都造形芸術大学副学長。慶応義塾大学文学部卒業。63年に三代目市川猿之助襲名。66年第一次「春秋会」を主宰し、復活通し狂言の創演および古典の新演出を始める。84年、パリ市立シャトレ劇場にてオペラ「コックドール」を演出。86年スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」初演。以後、表現者、創造者として旺盛な活動を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ちばっち

2
色々苦労話とか工夫のアイデアなど書かれていて、どれも感心する事ばかりなのですが、まず素直な感想は猿之助さんがどんな生活を送っているのか? いつ休んでいるのか?倒れてしまわないのか?(何回か風邪で倒れてましたが)です。スケジュールがハードすぎる!あとお金の話に目が点になりました。スタッフさんを全員タクシーで帰らせたら1日200万はかかる、という一文にビックリしました。あれだけ豪華絢爛なのだから衣装代にお金がかかるのは漠然と理解してましたが、関わる人の多さや装置の桁違いさに驚いてばかりでした。2020/02/29

choku_tn

1
2003年刊行 訃報を聞き再読 スーパー歌舞伎の誕生から発展、オペラ演出、「通し狂言」の取り組みまで。 本書で著者は「(映画などの)いわゆる〈パート2〉物が、必ずといっていいほど第一作に劣るのは、前作を踏襲することに照れるのか、せっかく成功した趣向までもあえて避けようとするからだと思う。映画でその失敗に陥らなかったのは、私の知る限り《ホーム・アローン2》だけだ」と記している。 初めて読んだ時、歌舞伎役者の文章に「ホーム・アローン2」が出てきたことに驚いた。何でも貪欲に吸収する精神がしのばれる。2023/09/25

絶間之助

0
凄い。猛優と言われた由縁が分かります。新しいことをやろうとすると、全て俺が決める、という猿之助みたいな人がいないとできないでしょう。でもこれだけ、俺が俺が、という人には、サポート役が必要。脚本の梅原猛、横内謙介、照明の吉井澄雄、舞台の朝倉せつ、監修奈河彰輔など。猿之助には、これだけの協力者を惹きつける魅力があったのでしょう。正直に言って、猿之助の伝統歌舞伎の演技には感心しないのですが、バイタリティ、求心力、直感力に感動しました。こんな人は中々出てこないでしょう。同時代に生きていたというだけで感謝です。2014/03/12

はにゅ

0
①図書館の視聴覚コーナーで「ヤマトタケル」観る→②図書館の「芸術」の書架でこの本を借りて読む→③あっは!2014/02/07

のほほんなかえるさん

0
スーパー歌舞伎がいかに「スーパー」か。副題の通り、本書はスーパー歌舞伎への舞台裏、「ものづくりノート」である。2011/10/04

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