集英社新書
学閥支配の医学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 188p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201710
  • NDC分類 498.021
  • Cコード C0236

内容説明

学閥(ジッツ)とは、わが国独特の同じ医学部の卒業生で作られる、見えない組織である。医者同士が初対面の時、まず卒業年度と出身校を訊く。先輩か後輩か、国立か私立か、医局はどこか。これによって医者の間に微妙な力関係が生じる。旧帝国大学医学部を頂点とした学閥は、医学界そのものを支配している。大学病院のスキャンダル、医療過誤の背後にも見え隠れする。学閥に屈することなく、医学的な真実だけを追究できる医者が、なぜ育たないのか。本書は、学閥の成り立ちから、現在までの経緯を糺し、今後どう改革していくべきかを提言する。

目次

第1章 学問はなにをしてきたか(学閥とはなにか;日本の医学界を閉鎖的にした学閥 ほか)
第2章 学閥を作ってきたもの(学閥の基礎ができあがったとき;ドイツ医学の勝利 ほか)
第3章 学閥のいま(学閥地図;各地域の学閥の特徴 ほか)
第4章 学閥という壁を越えて(医局講座制は改革が進んでいるか;医学博士制度による抑圧/地域の特異性 ほか)

著者等紹介

米山公啓[ヨネヤマキミヒロ]
1952年山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大学卒業。専門は神経内科。看護雑誌の連載を機に、小説、エッセイを執筆。98年同大学第二内科助教授の職を辞し、著作活動に。現在も診療は続けている。日本老年学会、日本脳卒中学会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hagesiiame

2
およそ10年前の本なので内容はやや古い。ちょっと私怨に走っている印象はあるが日本の近代医学の成り立ちの下世話な部分を知るには良い。この10年で医師の意識はだいぶ変容したと感じられるので、この本の危惧するところは半分程度回避されているのではと思う。2011/02/28

らっそ

1
手術前、他学閥の大学病院への紹介を依頼した時の担当医が「その病院にコネクションがないんですが・・・」と仰っていた意味がちょっと分かった。それでもすぐに紹介状は出して頂けました。2013/03/10

たぬき

1
時間軸分析をしなければ 閥 という継続性を前提にした組織分析は評価できんだろうに2011/06/02

いちはじめ

1
身内に医者がいるので読んでみた。評価はちょっと微妙。2002/11/15

KT

0
医者の学閥が分かりやすく書かれている。 仕事柄一冊所持していても損は無い。2018/03/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/490948
  • ご注意事項