内容説明
自然と生き物に向けられた温かい眼差しと好奇心、ユーモア。開高健は優れた小説家であるとともに、それまでの日本作家に類例のない旅行家、ノンフィクション作家でもあった。釣り竿を片手に原生林の中へと喜んで分け入り、生命の驚異を味わい、それらの描写に力を注いだ。遺された幅広い作品群の中から、動物、魚類、虫類、植物などに関する名描写を選りすぐり、分類し、奥本大三郎の解題を付した、開高健版『イストワール・ナチュレル』ともいうべき一冊。
目次
パイク
マス
レインボー・トラウト
ピラニヤとカンジェロ
ドラド
チョッパーとゴリラ(ブルー・フィッシュ)
キング・サーモン
バンコック動物園のナマズ
ウナギ
マスキー〔ほか〕
著者等紹介
開高健[カイコウタケシ]
1930年大阪市生まれ。大阪市立大学法文学部卒。寿屋(現サントリー)宣伝部在籍中に芥川賞を受賞、作家に。純文学から戦場ルポ、釣り食味紀行等のノンフィクションまで幅広い作品に「開高健語彙」を刻んだ。1989年没
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