出版社内容情報
不慮の死を遂げた者は、死後「怨みの門」に行く。門番イズコは死者に三つの選択を示す。「死を受け入れ、天国で再生を待つ」「死を受け入れず現世を彷徨い続ける」「現世の人間を1人呪い殺し、永遠に地獄で苦しむ」理不尽な殺人事件への怒りを高橋ツトムがペンにぶつけ「おいきなさい!」のセリフとともにTVドラマも大ヒットした傑作、文庫化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
JACK
10
○ 不慮の死を迎えた魂が辿り着く場所、怨みの門。黒い服に身を包んだ門番、イズコは、迷える魂に3つの選択肢を提示する。「死を受け入れ、天国で転生を待つ」、「死を受け入れず、霊となって現世を彷徨い続ける」、「現世の人間1人を呪い殺し、永遠に地獄で苦しむ」…。人間のドロドロした欲望、怨念を描くヒューマンドラマ。「おいきなさい」の決め台詞が懐かしい。2013/05/20
豆乳くま
7
懐かしい。懐かしい深夜ドラマ、スカイハイの原作初読みです。思ったよりグロいしエグいです。不慮の事故や殺人の犠牲になり自分の死に自覚がな状態の人が最初に訪れる門の門番イズコに3つの選択肢を申し渡されます。来世への再生か、浮かばれない霊として現世に戻るか一人恨み殺して地獄へ行くか。イズコは助けてくれません。自分で決めるのです。そして「おいきなさい」と背中を押します。お行きなさい、お生なさい、お逝きなさい。自分で選んだ道を。ドラマのイズコは釈ちゃん。可愛かった。2012/09/21
daiyuuki
5
不慮の死を遂げた者は、死後「怨みの門」に行く。門番イズコは、死者に３つの選択を示す。「死を受け入れ、再生を待つ」「現世をさまよう」「現世の人間を呪い殺し、永遠に地獄で苦しむ」門を訪れる人は、様々。親友に殺された女性、悪者に殺された男女、婚約者に殺されたアラフォー女性など、死者の目線から謎解きするユニークなミステリーとしても、赤裸々な人間を描いたドラマとしても、儚くも素晴らしい人間に対するイズコの温かい目線が、読む者を癒やしてくれます。2012/09/04
愛理ちゃん88
1
あの世を書かせたら髙橋ツトム2024/02/25
もえ
1
荒々しい筆使いによる独特の迫力でホラーのイメージが強いけど、珠玉のヒューマンドラマ。細密なリアルタッチの漫画が主流の中で、この人の存在は希少。海に飛び込んだ少女とベッドの下から履いよる女の絵はいつ見ても痺れる。やっぱり高橋ツトムの短編は最高。2012/11/24
