内容説明
天才だけど人間ぎらいで変わり者の少年博士アレックスが、リーのために雇った家庭教師メアリー。“動物に育てられた”というリーの自己紹介に面食らった彼女は、他にも多くの謎を持つアレックス邸に不気味さを覚える。さらには、アレックスの留守中にメアリーは幽霊を目撃してしまう。そのおびえように、リーたちは彼女がやめてしまわないか心配するのだが?大騒動コミカル・ファンタジー。
著者等紹介
樹川さとみ[キカワサトミ]
1967年1月24日、鹿児島県生まれ。佐賀大学教育学部教員要成課程卒業。1988年、第1回ウィングス小説大賞入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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静間
6
少女小説?二巻。動物と学者に育てられた野生児リーと、後見人たる天才少年博士のお話。歳がそんなに変わらない二人だけど、博士が真面目にリーの教育に目を配ろうとしていてほのぼの。リーを育てているつもりで、彼もリーに触れることで変ってゆく。それが感じられるお話。博士が彼女の為に外に出たり、絶対に非を認めなかった彼が謝ったり。誰かの存在って言うのは多かれ少なかれ周囲に影響を与えるものって言う事を感じたお話。相変わらず、脇役達が個性的で、それぞれに芯が通っていて、変わり者で、楽しくってするすると読める本。面白かった。2013/02/28
さおり
3
どこかに書かれていた感想で、デルフィニア戦記の設定に似ているとあったが、確かに割と似ている。名前だったり、軽いSF要素だったり、境遇だったり。ここまで被っていたらさすがに設定を変えるだろうから、完全なる偶然だろうけど、びっくり。あと、好きな作家さんたちに共通点?があって少し嬉しい。2023/12/07
あおき
2
頭が良すぎるがゆえに精神的に未熟なものを残したままの博士と、人間社会に馴染み切れてないリーが成長するエピソード。2020/05/03
龍田
1
友人から借り本。2012/07/18
漠山志たい
1
じわじわとお互いの「個性」をさらけ出してきている感じ。博士は寂しい子……を通り越してアホな子でした。マダムの催眠術なんか怖かったw怪しすぎるw リー育てを通して、博士が徐々に他者と関わり、凝り固まった自己思考から抜け出してもっと広い世界で活躍してほしいなあと思います。リーは達観しすぎてるのでまだ「子供」っていう印象が薄いw これからだなあ、本当に。これから、二人の知ってること考えられることを超えた出来事がおこって、二人で大泣きして、最後に笑ってくれればいいなと思う。とりあえず大人組は素敵すぎて困る。2012/07/02