満洲の光と影

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  • サイズ B6判/ページ数 689p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784081570164
  • NDC分類 918.6
  • Cコード C0393

出版社内容情報

「王道楽土」に見た夢と、その崩壊を追う
五族協和を謳い建国された「満洲国」。内地から押しよせた人々が抱いた夢の下には、その重みに潰される現地の人々がいた。楽土の理想と現実、それら全てが崩れ去るまでを三木卓、宮尾登美子らが描く。

著者等紹介

伊藤永之介[イトウエイノスケ]
1903(明36)・11・21~59(昭34)・7・26秋田生。中通尋常小学校高等科卒。21年、雑誌「種蒔く人」に影響をうけ、新秋田新聞社に入社。24年上京、やまと新聞に入社。「文芸戦線」七月号に「新作家論」、九月号に小説第一作「泥溝」を発表。28年、労農芸術家連盟に加入。38年6月に発表した「鴬」で新潮社文芸賞受賞。43年10月、秋田県横手に疎開。44年7月から11月まで陸軍報道班員として中国湖南地方に派遣される

今村栄治[イマムラエイジ]
生没年、その他不明な点が多い。本名張喚基という朝鮮人で、朝鮮に生まれ、満洲に移住。木山捷平、逸見猶吉ら満洲在住の日本人文学者と親しく付き合う。在満朝鮮人作家として「新京文芸集団」同人となり、「満洲文話会」に関わる。1941年には満洲国弘報処の肝入りによって発足した満洲文芸家協会の書記となった。45年8月15日の終戦、満洲国消滅後、まったく消息不明となる

徳永直[トクナガスナオ]
1899(明32)・1・20~1958(昭33)・2・15熊本生。錦城学館中退。生家は小作農で貧しく、印刷工場、煙草専売局、発電所、新聞社などを転々として働く。労働運動に関わり、新人会の後藤寿夫(のち林房雄)を知る。1922年上京。博文館印刷所(現・共同印刷)の植字工となる。26年の共同印刷争議の体験をもとに、29年「太陽のない街」を「戦旗」六~九月号、一一月号に連載。38年9月から10月にかけて北満開拓移民地を旅行

牛島春子[ウシジマハルコ]
1913(大2)・2・25~2002(平14)・12・26福岡生。久留米高女(現・県立明善高)卒。1931年、日本足袋(現・ブリヂストン)に工員として勤め、労働組合組織に関わり解雇される。労働組合運動に従事するが、33年、一斉検挙で逮捕され、数か月間拘留される。36年結婚、満洲奉天に渡る。37年、初の短編小説「豚」を執筆、「大新京日報」の建国記念文芸賞に応募し当選、「王属官」と改題されて掲載される。41年「祝という男」が芥川賞候補となる

逸見猶吉[ヘンミユウキチ]
1907(明40)・9・9~46(昭21)・5・17栃木生。早大政経学部卒。中学時代にランボーと出会い、大学時代に高橋新吉を知り、草野心平が主宰する詩誌「学校」に詩を発表する。32年、広告代理店に入社。34年、日蘇通信社に入社。35年には草野心平らと「歴程」創刊に参加。37年、新京支社に赴任。39年「満洲浪曼」同人、41年、満洲文芸家協会委員となる。43年、陸軍報道隊員として北満に派遣される。新京で終戦を迎えるが、肺結核、栄養失調となり、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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sashawakakasu

6
「劉広福」八木義徳、「われらアジアの子」三木卓、「張徳義」長谷川四郎が心に残った。暴力は何も解決しないし、その恨みは永遠に消えないのでは。当時の人々の心の叫びが文学の世界に刻みつけられていた。2021/02/01

ゆきえ

3
野川隆、竹内正一、八木義徳、水上勉、「ホロゴン」がよかった。八木義徳「劉広福」の中に出てくる「没法子(メイファーズ)」(=仕方がないさ)という言葉が心に残った。私もこういう心境で、劉広福のように生きていきたいなと思うけれど、難しいだろうな…。2013/12/07

残留農薬

2
主人公は鮮系小作農、満人(中国人)、開拓農民、日系警官、白露人(ユダヤ教徒)、軍国少年、はたまた「内地」の娼婦斡旋業者など、様々な立場からの「満洲」や「戦争」が描かれる。戦後の作品も収録されている(村上春樹の『ねじまき鳥』からも抜粋されている笑)。どの作品も読ませるものが多く、純粋に楽しめた。個人的に印象的だったのは牛島春子『福寿草』と今村栄治(実は張喚基という朝鮮系の日本語作家であった)『同行者』であった。特に後者はアイデンティティとネーションの関係に関心がある人には心を打たれるものがあるだろうと思う。2013/04/24

jinginakineko

1
前半は戦前の作品が多く、ことに左翼から転向した(させられた)作家が多いせいか、どこか偽善的といおうかわざとらしさが漂う。それもまた時代の真実であるのだろう。 全体で最も印象深かったのは三木卓『われらアジアの子』。子どもらしい夢や異性への好奇心がことごとく歪められ、おぞましいものに変貌してゆく。蛙を残虐な方法で殺す場面は正視に耐えないが、作者があの愛らしい絵本『ふたりはいっしょ』シリーズの訳者であることに気づいて慄然とする。そして迎える救いのない結末。正視に耐えない事を正視するより我々には道がない。2021/07/21

和泉花

1
面白かった。知らないことがやはりたくさんあった。2021/05/21

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