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戦時下の青春

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  • サイズ B6判/ページ数 727p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784081570157
  • NDC分類 918.6
  • Cコード C0393

出版社内容情報

炎上する街に潜む、蒼く凄まじき生
永井荷風、坂口安吾、江戸川乱歩、池波正太郎ら、多彩な作家陣による名作、傑作、問題作によって、銃後の凄惨な生活の中にも息づく若者たちの青春、庶民のしたたかな生の姿を活写した本格的試み。

内容説明

テーマ編・炎。炎上する街に潜む蒼く凄まじき生。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

勝浩1958

6
野坂昭如氏の『火垂るの墓』には、またしても涙してしまった。この兄妹はあまりにも幼気で悲しい。節子の一言一言は私の胸に深く突き刺さる。 結城信一氏の『鶴の書』では、妻がわが子のために便箋を四角に切ってこしらえた白い折鶴、それをほぐすと妻の遺書が書いてあったのがこの作品の白眉、とても美しく悲しい。 中井英夫氏の『見知らぬ旗』は、戦争真っ只中にありながら其処だけが、戦争の逼迫感を与えない不思議な空間市ヶ谷の参謀本部での生活が目新しい。 井上靖氏の『三ノ宮炎上』の不良少女たちの振る舞いは、今も同じか。2013/05/13

Bun-ichi Kawamoto

3
今まで坂口安吾「アンゴウ」が掲載された本は、全て購入してきました。何度読んでも泣けます。2014/08/12

そうび

2
作家によって切り取る瞬間も、文体も全く異なる。石川淳「明月珠」坂口安吾「アンゴウ」池波正太郎「キリンと蟇」がお気に入り。野坂昭如「火垂るの墓」は泣いた。私この話は苦手なんだよ、胸が苦しくなる。本当に戦争はイヤになる。2021/03/13

和泉花

1
上田広「指導物語」池波正太郎「キリンと蟇」坂口安吾「アンゴウ」が特によかった2022/01/10

jinginakineko

1
前半は予め「死」を強要された無惨な「青春」の物語が並ぶ。敵であるロシアの文学に人間的な喜びを見いだした青年の一瞬の輝きと酷い結末を描く『軍用露語教程』、「愛国」を信条とする青年たちの、出征を前にした生への衝動が悲痛な『ガダルカナル戦詩集』、工場に動員された青年たちの暴力に満ちた青春を描く『あの花この花』いずれも切実で痛ましい。後半は空襲を描いた作品が並び、史料としても重い。それにしても『夏草』『火垂るの墓』と読み進むと、孤立して飢えた子どもに冷たく放置する(せざるをえない)大人たちの姿に戦慄する。2020/12/31

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