出版社内容情報
カメムシが産む卵は美しい陶器の壺のよう
嫌な匂いを発するカメムシの小さい卵はまるで陶器の壺のように美しい。また幼虫が卵から出てくるときびっくりするような不思議な細工が隠されています。それを見つけたファーブルの観察力にも感動!
内容説明
サシガメの幼虫は、なぜ砂まみれなのか?博物学の不朽の名著、画期的な個人完訳版。
目次
ハナムグリ―“親よりも先に生まれる子供”の謎
2 エンドウゾウムシ―自然界の収税吏
3 エンドウゾウムシの幼虫―豆の大きさと幼虫の数
4 インゲンマメゾウムシ―外来の虫の災厄
5 カメムシ―厳重な卵の蓋をはずす巧妙な仕掛け
6 セアカクロサシガメ―肉食のカメムシ
7 コハナバチ―巣穴に侵入する寄生バエ
8 コハナバチの門番―巣穴の入り口を守るハチの役割
9 コハナバチの繁殖―雌のみの世代と雌雄両性の世代
著者等紹介
ファーブル,ジャン=アンリ・カジミール[ファーブル,ジャンアンリカジミール][Fabre,Jean‐Henri Casimir]
フランスの博物学者。1823年、南仏ルーエルグ山地のサン=レオンに生まれる。少年時代から生活苦と闘いながら勉学にいそしみ、師範学校に進学。教師になってからも独学で数学、物理学、博物学を学び学士号を取得。カルパントラの小学校に勤務したあと、コルシカ島で国立中等学校の物理の教師になり、さらにアヴィニョンでも国立中等学校の物理の教師を務める。そのころから昆虫の行動観察に目ざめ、研究論文を次々に発表。様々な賞を獲得し、ファーブルの名前はフランスを中心に広く知られるようになる。五十五歳のとき、広大な庭をもつセリニャンの家に移住。自らアルマス(荒地)と名づけた自宅兼研究所で昆虫の観察に打ち込む。その前後三十年間の記録が『昆虫記』(全十巻)である。1915年、アルマスで永眠。享年九十一
奥本大三郎[オクモトダイサブロウ]
フランス文学者。作家。1944年、大阪市に生まれる。東京大学仏文科卒業、同大学院修了。主な著書に『虫の宇宙誌』(読売文学賞)、『楽しき熱帯』(サントリー学芸賞)、『斑猫の宿』(JTB紀行文学大賞)などがある。ファーブルについての著作も多く『博物学の巨人アンリ・ファーブル』、“ジュニア版”『ファーブル昆虫記』(全八巻・産経児童出版文化賞)などが多くの人に愛読されている。「NPO日本アンリ・ファーブル会」を設立。東京の自宅に昆虫の標本やファーブルの資料を展示する「ファーブル昆虫館」を開館。埼玉大学名誉教授。日本昆虫協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みこれっと
デントシロー