内容説明
死と生と快楽の不条理。現代フランス文学の知と官能の衝撃。秘蔵の未公開写真を含む150点の写真収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風に吹かれて
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集英社ギャラリー『世界の文学』、フランス編4巻を読了。本巻ではジュネ「泥棒日記」とセリーヌ「なしくずしの死」に圧倒された。フランス小説の始まりとも言えるラ・ファイエット夫人「クレーヴの奥方」から、ここまで来たか、という感じ。書くのを躊躇させられる言葉や場面のテンコ盛り。一方、デカルト的実証主義を小説で実現させたと思えるシモンの「ジン」。連続写真を一枚一枚描写する如き言葉の連なり。時間も空間も越えるロブ=グリエ「ジン」。昨今のフランス情勢を見るにつけても、ぼんやり生きている私の脳はガツンとやられました。2018/12/17
ベンタケ
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ロブ・グリエ『ジン』2011/01/20
NyanNyanShinji
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(図書館で借りてカミユの『異邦人』のみを読了。つまり感想は『異邦人』のみ。)冒頭の「今日ママンが死んだ」、そして第二部の自分が殺人を犯したのは「太陽のせい」という衝撃的なフレーズを持つ本話は、それらのフレーズは知っていても、読書の対象として対峙するのはこの歳になって初めてだった。おそらく若い頃に読んでいたら主人公のチャランポランさに辟易したであろうが、世の中の酸いも甘いも体験した者としては、主人公を裁く者達の偽善・欺瞞をおぞましく思った。高校生には読ませてはならぬ禁書。2023/09/20
もすら
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ロブ=グリエ「ジン」。語り手が寝ているシーン(1058頁)を「……」で表現するのがあまりに短絡的すぎる。「一緒に闇の中に転落するところだった、サミュエル・ベケットの作中人物みたいに」(1074頁)2023/03/26
MaRuTaTSu
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アルベール・カミュ『異邦人』2020/03/12