内容説明
「5年後、日本人はおいしい水が飲めなくなる!」と、水ジャーナリスト・橋本淳司氏があるTV番組で発言した。その理由として水源が買収されていることを挙げたが、現実はもっと深刻な事態に陥っている。国内の林業の衰退により、森は荒廃し、地主はやむなく水源を含む山を手放し、外国人に売却している。国の植林政策、土地収用法、水利権などが複雑にからんだこの負のスパイラルが日本の水の危機を招いていると橋本氏は警告する。
目次
第1章 水を育まない森
第2章 なぜ土砂災害が増えたのか
第3章 外資に買われる森と水
第4章 森と水を守る法律
第5章 迷走する林業行政
第6章 市民の力で森と水を守る
著者等紹介
橋本淳司[ハシモトジュンジ]
ジャーナリスト、著述家。出版社勤務を経て、現職。「水と人間」というテーマにライフワークとして取り組み、日本国内はもとより世界各地の水辺を歩き、土地の人と語りながら、水について考えている。水をテーマにしたルポやエッセイなどを多数執筆するとともに、水に対する興味や関心が高まるよう各地の学校で「水の授業」を行っている。現在、東京学芸大学客員准教授、日本水フォーラム節水リーダー。「みずのがっこう」副校長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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市川翔太
1
日本の水と森林の問題を歴史的に環境的に教えてくれる本。奇跡のりんごでもそうだったが自然とはいかに雄大か文字だけでも分かる。こんな緑と水に囲まれた美しい国に生まれた幸運を今後の世代に継がせれるような何かしないとな思った。まずは森の蘇りに参加することにしました。2022/05/21
taming_sfc
0
橋本淳司先生による2011年の著作。水資源問題について多くの意欲的な作品を書かれる橋本先生が、今回は水資源問題と森林の問題のインタラクションについて主に焦点を当てて書かれている。水を育まない森、土砂災害、外資と森林、森林と水に関する法制度、林業行政、市民による森林保全、とつづく章は、水資源問題を考える際に森林問題にも同時に光を当てる重要性を訴えて余りある。初学者におすすめの一冊。2011/11/14
読人
0
訳あって水のこと調べるのに読んだけど、ほとんど森林保護の話。なんじゃそりゃ。2011/08/05