車輪の上

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車輪の上

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  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065126578
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

600万部のベストセラー『五体不満足』から20年。乙武洋匡、復活第1作は、小説。舞台は、ホストクラブ。主人公の進平は、子どもの頃から車椅子で生活している。大学を卒業したものの、就職が決まらないまま上京し、新宿歌舞伎町のハローワークを訪ねることに。ところがその途上で、ひょんなことからホストと口論になり、ホストクラブで働くことになった。源氏名は「シゲノブ」。
シゲノブには、よく見る夢があった。車椅子から立ち上がり、歩き出すことができた瞬間、蛇のような触手が何本も伸びてきて足元に絡みつき、身動きが取れなくなる。物心ついたころから、繰り返し見てきた夢……。
客の女性から障害者は席に来るなと言われたり、車椅子ホストは珍しいからとマスコミに取材されたり、「障害者」というレッテルに振り回されながら、ホスト稼業に精を出していた。
ホストクラブで働くうちに、歌舞伎町はレッテルをはられた人間たちの坩堝だということに気づく。ホスト、風俗嬢、LGBT……。夢にうなされながら、そんな人たちとの交流や恋愛を通じて、シゲノブは変わっていく。

目次より――
1 車椅子ホスト
2 アヤとリナ
3 同伴出勤
4 レッテル
5 テレビ取材
6 ナンバー入り
7 卒業


車椅子ホスト
アヤとリナ
同伴出勤
レッテル
テレビ取材
ナンバー入り
卒業


乙武 洋匡[オトタケ ヒロタダ]
著・文・その他

内容説明

「じゃあ、シゲノブ。みんなに挨拶して」「あ、はい」進平改めシゲノブは、十数人のホストがずらりと並ぶその光景に、やはり自分は場違いな人間であることを自覚した。「ええと、シゲノブです。この世界のことは何もわからずに飛びこんできました。一生懸命に頑張りますので、よろしくお願いします」新入りのホストが車椅子という瞬時には理解しがたい事態に直面し、店内には戸惑いと動揺が渦巻いた。―「一車椅子ホスト」より。車椅子ホストの挫折と成長を描いた青春小説。

著者等紹介

乙武洋匡[オトタケヒロタダ]
1976年、東京都生まれ。1998年、大学在学中に上梓した『五体不満足』は600万部のベストセラーに。2000年、早稲田大学政治経済学部卒業後、スポーツライター、小学校教諭などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はじめさん

30
脳性まひで車椅子の青年が「おめーにゃ無理だ」と言われ、売り言葉に買い言葉でホストクラブに入店。新入りはトイレ掃除から開始だが、両手が塞がってできない。おめーは口だけか、あ゛? とすごむオラオラ系の先輩の言葉に唇を噛んだりするが、同僚や愚痴を聞いてくれるゲイバーのお姉さん、互いに憎からず思っている女子大生などとの交流、メディアに取り上げられる事で指名も増える。快進撃に見えたが…。/ 小説としては視点の入れ替わりが激しくちょっと…だけど、この作者だからこそ障害者や水商売に変なレッテル貼ってないかい? と問える2018/11/18

panashe

24
〈図書館電子図書〉【あんた車椅子でしょ。ホストなんてできるわけないじゃないですか】の言葉に、ホストになった阿部シゲノブこと河合進平。健常者、障害者って何だろう?外見だけではなくて内面も。今更ながら考えてしまった。乙武さんだからこその障害者の目線と障害者ヤクザという意味。小さな発見が散りばめられた本だ。音声読み上げ機能付2020/05/04

17
【同じ目線なんて、ありえなかった】主人公が知らずのうちに、心の中に築いてしまった「そういう世界」。傷付かないように予防線を張る癖がついてしまうと、払拭するのはなかなか難しい▼リョーマの「クソみてぇなトークも、酒ぶちまけた粗相も、車椅子と全く関係ねぇじゃん」は、(言われてみれば当たり前だけれど)抜けがちか視点。"も"の前を自分の失敗に、"車椅子"をコンプレックスに置き換えてみると、背筋に電撃が走る。2018/12/10

ぴよ子

14
乙武さんだからこその説得力というかリアリティ。 車いすの男性を主役にした、前向きになれる話。 ホストクラブの経営者かつホストのリョーマさんがとてもよかったです。「車椅子だから」と卑下しているシゲノブに気づきを与えられる存在として描かれていました。私もこういう考え方になれたらいいなと思いました。 車椅子じゃなくても、差別はある。 今話題のLGBTだってそうだし、ほかにもいろいろ。 人は本当にそれぞれ。それぞれを認め合い生かしあい、素敵な社会になっていったらなと思います。2018/11/06

Yuko

13
元お笑い芸人、元車椅子ホスト、現在は「寺田家TV 車イス押して」のYouTuberとして全国を旅する寺田ユースケさんがモデルの小説。 障害者である主人公自身が「障害者だから」という考え方に囚われていたこと、更にはホストという職業に対して偏見をもっていたのはほかならぬ自分だったと気づいた場面が印象的だった。ホストクラブのNo.1がかっこよすぎ。 まずは「知ること」から始まる。いろんな人がいてあたりまえ、車いすもLGBTも“普通じゃん”という社会は遠くないと思えた。 2018/12/09

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