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出版社内容情報
ロンドン警視庁の犯罪資料館にある謎の銃弾。それを見たいという老人が訪れた時、学芸員は歴史的大事件の裏の不思議な戦いを知る。
ロンドン警視庁の犯罪資料館「黒博物館」に展示された“かち合い弾”と呼ばれる謎の銃弾。ある日、それを見せてほしいという老人が訪れたとき、黒衣の学芸員は知ることになる。超有名な「お嬢様」と、「もうひとり」が歴史的大事件の裏で繰り広げた、不思議な冒険と戦いを…! 藤田和日郎の19世紀英国伝奇アクション超待望の第2弾、ここに開幕!!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
198
ゴーストとレディの関係性が「うしおととら」を連想させて、冒頭からニヤリさせられる。高密度な作画には重厚な格調すらあり。お話は伝奇というよりまず伝記的な面白さが先に来ているが猛烈に読ませる。上巻の地盤固めから、いかに下巻で奇想を炸裂させるか大いに期待。2015/07/24
mocha
105
英国でとても有名なゴースト、王立ドルリーレーン劇場に現れる「灰色の服の男」。彼に自分を取り殺してくれと頼むのは、あのナイチンゲール。まず設定がとても面白い。史実に荒唐無稽な要素を織り込んで、どきどきするようなストーリーを創り上げている。ゴーストのやりきれない過去も、その表情もいい!ふたりの会話にはシェイクスピアのセリフが散りばめられ、ヴィクトリア朝のロマンにどっぷり。2017/09/18
まろんぱぱ♪
71
何これ面白い、フローレスナイチンゲールって、こんなに可愛い女性だったんだ。描かれる彼女の生き様は、「気高く神々しいと知られているナイチンゲール」でなく、絶望と死を望む女性、新しいナイチンゲール象が描かれています。彼女の原動力が何だったのか、一つの解釈としてはありだと感じます。幽霊のグレイもそんな彼女に引かれていく、ナイチンゲールの絶望とは何なのか気になります。こんなにダイナミックで魅力的なナイチンゲールは初めてです。医療関係者には読んで欲しい。自分の仕事の原点の一つが感じられるかもしれない。2015/08/05
sin
65
自分の使命に従えないことに絶望して死を望みゴーストに出会い、その為かえってその道を進むことになるナイチンゲールという設定が意表をつくが、作者お得意の皮肉屋と頑張りやさんの主人公の対比はワンパターンだけど好感がもてる。さて後半はその皮肉屋ゴーストの気になる人生が描かれて…続く2016/01/01
流言
58
ナイチンゲールの伝記を読んだのは実に20年ぶりだったが、クリミア戦争についての知識があるぶんよりリアルにナイチンゲールの置かれた状況を感じることができた。ナイチンゲールが直面する問題・衝突→ナイチンゲールの芯の強い行動力・忍耐力→世俗の問題を粉砕するグレイ→そのグレイを一蹴するデオン・ド・ボーモンというパワーバランスもよく、一つ一つが噛ませに堕落していない。デオンが幽霊というのも明かされてみれば定番の展開だが、読んでいる最中は物語に入り込んでいたのですっかり騙されてしまった。登場人物が表情豊かなのもいい。2016/01/07