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出版社内容情報
水木しげるが貸本作家時代に情熱を注いだジャンルの一つである怪奇物。短編四作品に加えて、お気に入りの作家と公言するラヴクラフトの一作「ダンウィッチの怪」を翻案した「地底の足音」を、カラーページも掲載当時のままに完全再現!
『水木しげる漫画大全集』006(1961-1962)、第1期、第10回配本。
目次
★収録作品
「現代怪談 半幽霊」「ねずみ町三番地」「ガン太郎不思議談 庭に住む妖怪」「亡者の笛」「地底の足音」
★資料編
★解説「怪獣と怪物と妖怪の王、そして怪奇・幻想文学の伝導者」東雅夫(アンソロジスト)
★初出一覧
★付録「茂鐵新報」通巻1-20号
・今日の一言「新連載だろうと旧連載だろうと、同じような日々が続くだけです」(水木しげる)
・水木しげるインタビュー「出会った人物とお気に入りの作家」
(ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
20
貸本時代の怪奇漫画を収録した全集6巻。驚かされるのは、表題作である「地底の足音」だ。今作は、なんとラグクラフトの作品を原案とした漫画だというのだ。今でこそクトゥルフ神話で名の知られるラグクラフトだが、この漫画が発表された1962年当時、まだまだ通好みの作家だったはずだ。そのラグクラフトに早くも注目し、それを漫画に取り入れた水木しげるの目利きに感心させられる。2014/03/12
黙れ花咲舞・寺
17
貸本時代の恐怖劇画集。今読むと大して怖くないかと思いきや、結構気持ち悪くて生理的に厭な部分が多かった。私は鼠が苦手なので、『ねずみ町三番地』は醜悪で参った。表題作の『恐怖の足音』も気持ち悪かった(=_=?(特に蛇助)。解説の東雅夫によると、これはラヴクラフト『ダンウイッチの怪』の本歌取りという事らしいが、それって要するにパクリ…………???。2014/04/30
剛腕伝説
8
地底の足音、半幽霊など。絵のタッチは完全に後の作品と同じようになっている。2024/02/15
大臣ぐサン
3
大先生の本領発揮。貸本時代の怪奇短編集。『半幽霊』『ねずみ町三番地』『庭に住む妖怪』『亡者の笛』『地底の足音』収録。貸本時代の怪奇物は後年の作品に比べて作画は荒いが、その分おどろおどろしい雰囲気と迫力が段違い。貸本の雰囲気を真空パックしたような製本も素晴らしい。今までなかなか読むことができなかった作品群だが、大先生の魅力が詰まった作品たち。一読の価値あり。2014/03/04
∃.狂茶党
1
貸本時代の怪奇もの。初期作に頻出する脅威の前の表情、アメコミではなくサイレントムーヴィーからだろうか。制作環境、印刷などの制限もあり、全体的に絵はラフです。怪談の原初的なものとモダンホラーの結びつき。2016/03/08