講談社文庫<br> カルナヴァル戦記 (新装版)

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講談社文庫
カルナヴァル戦記 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 423p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062935289
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

不世出の冒険小説家・船戸与一が描く、ブラジルの闇。ブラジルに流れ着いた日本人たちの生き様を通して描かれる非情な現実。リオのカルナヴァル(謝肉祭)最後の夜、暗殺者の俺は、組織の裏切り者を狙ってビルの高層階に待機した。奴はリオの非合法地域に潜伏中だったが、この日はどの住民もサンバの踊り手として山車の上に乗らなければならない。俺は今、狙撃の瞬間を静かに待っている。(「カルナヴァル戦記」)他6篇を収めた珠玉の短編集。

カルナヴァル戦記 Assassino do Carnaval
ガリンペイロ Garimpeiro
ジャコビーナ街道 Avenida Jacobina
おタキ Otaki
バンデイラ Bandeira
ふたつの町にて Duas Cidade
アマゾン仙次 Amazon Senji


船戸 与一[フナド ヨイチ]
著・文・その他

内容説明

リオのカルナヴァル最後の夜、暗殺者のおれは、組織の裏切り者を狙ってビルの高層階に待機した。奴はリオの非合法地域に潜伏中だったが、この日はどの住民もサンバの踊り手として山車の上に乗らなければならない。おれは今、狙撃の瞬間を静かに待っている。(「カルナヴァル戦記」)他6篇を収めた珠玉の短編集。

著者等紹介

船戸与一[フナドヨイチ]
1944(昭和19)年、山口県生まれ。早稲田大学法学部卒、探検部に所属。出版社勤務を経てルポライターに。1975年豊浦志朗の筆名で『硬派と宿命』『叛アメリカ史』を発表。外浦吾朗の筆名で劇画『ゴルゴ13』の原作も執筆。1979年『非合法員』で冒険小説家としてデビュー。1985年『山猫の夏』で吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。1989年『伝説なき地』で日本推理作家協会賞を受賞。1992年『砂のクロニクル』で山本周五郎賞を受賞。2000年『虹の谷の五月』で直木賞を受賞する。癌との闘病を続けながら『満州国演義』全9巻を完結させ、2015年4月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

97
1980年代のブラジルを舞台にした短編集。日本を飛び出し、あるいは追われてブラジルに流れ着いた無国籍状態に近い男たち。ある者は裏の組織の殺し屋に、またある者は一獲千金を狙う山師に。人種のるつぼ、サンバとカーニバルの国ブラジル。短編ではあるがどれも皆、ムッとする様な熱気と血と硝煙の匂いがするガツンとくる作品。船戸与一はやはり面白い。★★★★2019/01/12

drago @5/1~5石川・富山・新潟 車中泊旅行中。

22
著者がブラジルを1年ほど彷徨した時に出会った日本人をモチーフに描かれた短編6本。 ■いずれも、主人公の「おれ」が危うい仕事に首を突っ込みながら、辛うじて生き延びる展開が私好み。 ■最終話『アマゾン仙次』の結末、ピラニアが躍動する場面。それまでの物語を全て忘れさせてしまうほど強烈かつ衝撃的。 ☆☆☆★2017/04/05

ぼぶたろう

12
ブラジルを舞台にしたハードボイルド短編集。物語はフィクション、背景はノンフィクションという船戸さんのポリシーを意識するとより味わい深くなる。まるで南米の映画を観ているようです。最終話アマゾン仙次が1番好きでした。ブラジルの熱気、アマゾンの豪雨が伝わってきます。この国では生が強い。刹那的で直線的。各話、哲学を感じる。2018/04/24

11
南米が舞台の短編集。このあとの様々な作品のもとがよめる。一つ一つ後の長編より良いくらい。しかし、特に最後の作品は、暗い。2020/05/12

紫の煙

7
リオ五輪の時、ブラジルは治安に不安があると随分言われたが、まさにそんなブラジルを描いた短編集。作者がブラジルを放浪した時、出会った日本人がモチーフだそうだ。予想外に面白かった。2017/04/16

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