講談社学術文庫<br> 政治の教室

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講談社学術文庫
政治の教室

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921169
  • NDC分類 310
  • Cコード C0131

出版社内容情報

<ムラの政治>の地に足つけて。日本型・草の根民主主義のすすめ。政治はあなたが手作りするもの。無党派層とか言わせない。無党派層とか、言わせない。
<ムラの政治>の地に足つけて、日本型! 草の根民主主義のすすめ。

日本人に民主主義は可能か? 民主主義はもっともすぐれた政治制度だと唱える本書は、それが、全員一致と連帯責任のムラ政治をつづけてきた日本の伝統とは相反することを認めるところから出発する。ムラ原理がもたらす破滅とは何か? 民主主義を手づくりするには何からはじめればいいのか? 「可能なこと」の提示と呼びかけにつとめる実践の書。

民主主義の原点は、「公衆」である。「いい大人が大勢集まる」ことが究極、最高の公共性のありかたであり、これ以上はないのだ。この感覚が、腹の底までしみ渡ることが、草の根民主主義にとって、とっても大切だと思う。本書の最後でのべた「草の根グループ」は、まさに「いい大人が大勢集まる」ことだった。これができなければ、民主主義の育ちようがないのも明らかだ。――<本書「あとがき」より>

※本書の原本は、2001年10月に、PHP研究所より刊行されました。

はじめに
プロローグ
■[第1部 原理編]
 1 政治の本質
 2 ギリシャの民主制
 3 ユダヤ教の政治思想
 4 儒教の政治思想 
 5近代民主主義の特徴
■[第2部 現実編]
 1 日本人の行動原理
 2 明治維新と大日本帝国憲法
 3 戦後政治を振り返る
 4 民主主義の蘇生に何が必要か
■[第3部 改革編]
 1 選挙制度と二大政党制
 2 政治資金の制度改革
 3 政治家を育成する
 4 質の高い「情報」が質の高い選択を生む
■草の根民主主義のつくり方 10ヵ条
あとがき
文庫版あとがき


橋爪 大三郎[ハシヅメ ダイサブロウ]
著・文・その他

内容説明

日本人に民主主義は可能か?民主主義はもっともすぐれた政治制度だと唱える本書は、それが、全員一致と連帯責任のムラ政治をつづけてきた日本の伝統とは相反することを認めるところから出発する。ムラ原理がもたらす破滅とは何か?民主主義を手づくりするには何からはじめればいいのか?「可能なこと」の提示と呼びかけにつとめる実践の書。

目次

第1部 原理編(政治の本質;ギリシャの民主制;ユダヤ教の政治思想;儒教の政治思想;近代民主主義の特徴)
第2部 現実編(日本人の行動原理;明治維新と大日本帝国憲法;戦後政治を振り返る;民主主義の蘇生に何が必要か)
第3部 改革編(選挙制度と二大政党制;政治資金の制度改革;政治家を育成する;質の高い「情報」が質の高い選択を生む)
草の根民主主義のつくり方10ヵ条(政党として、活動しよう;どんな意見も、自由にのべよう;何人か集まりグループをつくろう;地域ごとに、政党支部をつくろう;政党支部の役員を、選挙しよう;予備選の準備をしよう;会計報告をガラス張りにしよう;予備選で候補者を決めよう;選挙をボランティアでやり抜こう;政党の本部の、言いなりになるのはやめよう)

著者等紹介

橋爪大三郎[ハシズメダイサブロウ]
1948年、神奈川県生まれ。1977年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京工業大学教授。社会学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hk

17
「自然科学とは、どんな時代でもどんな場所でも成り立つ法則を見つける行為であり、”真理”の探究だ。他方、社会科学とは時代によっても地域によっても移りかわる法則を探求する行為であり、”常識”の探索だ」「王政と独裁とは似て異なる政治体制だ。王政とは優れた血統を根拠に、1人の人物へ権力を集中した状態だ。一方、独裁とは合法的・法的な手続きを経て、1人の人物に権力を集中した状態だ。つまり独裁とは民主・法治体制の中からしか出現せず、実は独裁とは民主政体の中に含まれる」…などなど多くの気付きを誘発してくれる珠玉の一冊だ。2019/11/11

ophiuchi

16
日本の政治には不満だけど、どうせ変えられないとあきらめている人がほとんどだと思う。その意識を変えないと、この本の結論にかなり具体的に書かれていることは実現しない。自公が政権に復帰して以来、日本の民主主義はかなり後退したが、少しずつでも変えられると信じたい。2020/11/24

ああああ

4
原本が新書なので、学術文庫にしては読みやすい。 「政治とは、ものごとを決めることである。決断によって、ある選択肢を現実化することである。」(P.27)という定義は非常に明快だった。2020/06/18

大次郎

3
△民主主義は内容の正しさを決めるものではなく、内容の決定について決めるものだとわかりました。そして死票が多いと良くないという意見には違う見方が出来るようになった。 未定の状態から何かを決める事は現実が創り出されること、の文章は心に残しておきたい。 集団の方向を決定する行為には正統性が必要である。その正統性は集団の承認と言い換えられる。集団の承認があれば、決め方はワンマン政治で通ってしまう。身近な事にも使えると思う。周囲から承認が得られる振る舞いが決定権限につながる。これは大事なことだと感じた。2013/04/08

あこ

2
難しいけど好きだった。 草の根政治、やっていこう。 「政治とは、ものごとを決めることである。決断によって、ある選択肢を現実化することである。」「多数派の人びとが「これが正しい」と思った選択肢が、結果的に正しいかどうかわからない。」2020/02/10

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