講談社学術文庫<br> 百代の過客―日記にみる日本人

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講談社学術文庫
百代の過客―日記にみる日本人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 632p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920780
  • NDC分類 915
  • Cコード C0191

出版社内容情報

円仁、貫之、孝標女、定家、宗祇、芭蕉、そして名もなき旅の遊女がつづった日記――
数百年の時をこえて「永遠の旅人」の声が聞こえる
読売文学賞・日本文学大賞 受賞作

日本人にとって日記とはなにか。平安時代の『入唐求法巡礼行記』『土佐日記』から江戸時代の『野ざらし紀行』『笈の小文』『奥の細道』まで、八十編におよぶ日記文学作品の精緻な読解を通し、千年におよぶ日本人像を活写。日本文学の系譜が日記文学にあることを看破し、その独自性と豊かさを探究した、日本文化論・日本文学史研究に屹立する不朽の名著。

そもそも私が日記に心を向けたのは、(中略)今日私が知る日本人と、いささかでも似通った人間を、過去の著作の中に見いだす喜びのためだったのである。最もすぐれた日記は、その作者を最もよく表し、逆に最もつまらぬ日記は、先人の詩歌や日記から学んだ歌枕の伝統を、ただいたずらに繰り返すのみである。日本人はいにしえより今日に至るまで、読書によって知悉する風景を己自身の目で確かめ、所の名物を己も口にすることに、格別の喜びを抱いてきた。――<本書「終わりに」より>

※本書は、1984年に朝日新聞社より刊行された同名の書籍の上下巻を合本にしたものです。

1 平安時代
  入唐求法巡礼行記、土佐日記、蜻蛉日記、御堂関白記 ほか
2 鎌倉時代
  建礼門院右京大夫集、たまきはる、明月記、源家長日記 ほか
3 室町時代
  大神宮参詣記、都のつと、小島の口すさみ、住吉詣 ほか
4 徳川時代
  戴恩記、丙辰紀行、近世初期宮廷人の日記、遠江守政一紀行 ほか


ドナルド・キーン[ドナルド キーン]
著・文・その他

金関 寿夫[カナセキ ヒサオ]
翻訳

内容説明

日本人にとって日記とはなにか。平安時代の『入唐求法巡礼行記』『土佐日記』から江戸時代の『野ざらし紀行』『笈の小文』『奥の細道』まで、八十編におよぶ日記文学作品の精緻な読解を通し、千年におよぶ日本人像を活写。日本文学の系譜が日記文学にあることを看破し、その独自性と豊かさを探究した、日本文化論・日本文学史研究に屹立する不朽の名著。読売文学賞・日本文学大賞受賞作。

目次

序 日本人の日記
1 平安時代(入唐求法巡礼行記;土佐日記 ほか)
2 鎌倉時代(建礼門院右京大夫集;たまきはる ほか)
3 室町時代(大神宮参詣記;都のつと ほか)
4 徳川時代(戴恩記;丙辰紀行 ほか)

著者等紹介

キーン,ドナルド[キーン,ドナルド][Keene,Donald]
1922年、ニューヨーク市生まれ。コロンビア大学卒業。コロンビア大学名誉教授。『百代の過客―日記にみる日本人』で読売文学賞・日本文学大賞受賞

金関寿夫[カナセキヒサオ]
1918~1996。英文学者、翻訳家。同志社大学文学部英文科卒業。神戸大学教授、東京都立大学教授を歴任。東京都立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まーくん

95
題はもちろん、芭蕉・奥の細道「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」から。碩学ドナルド・キーンさんが日本の日記文学を読み解く。随分と分厚い本で、平安時代の円仁から幕末の川路聖謨の下田日記まで、千年、77編の日記を収録。和歌や古典文学に甚だ馴染みなき無粋者。土佐日記や蜻蛉日記、更級日記など王朝文学の名前だけは、というものも幾つかあるが、多くはその名を聞くのも初めてというのが情けない。印象に残るものの一つ『建礼門院右京太夫集』。作者右京太夫が仕えしは中宮徳子、壇ノ浦で入水するも助けられた建礼門院その人。2020/07/03

佐島楓

23
平安時代から江戸末期までの日記文学について書かれた本。この分野に関していかに無知だったかよくわかった。そしてその魅力に心打たれた。時代と環境、風俗が異なっているだけで、日記をしたためていた彼らは私たちとなんら変わりはない。恋をし、子を案じ、美しい景色にあこがれる。一瞬にして時代を飛び越えられる、それが文学の魔力なのだ。読んで本当によかった。続編もいずれ読みたい。2013/04/07

うた

14
以前、キーンさんが諸作家の戦中日記を取り扱った本を読んでから気になっていた一冊。目次をみると目が回りそうなくらいの数の日記文学が取り上げられており、それぞれに面白い評論を寄せている。特に『紫式部日記』と『奥の細道』に絶賛を送っている。こうやって一覧にしてみると、平安期に絶頂を迎えた日本文化が、権威・権力と中心地の移動を伴いつつ、江戸期に再興していた流れが見えてくるのが興味深い。2015/02/22

壱萬弐仟縁

10
日本人以上に日本人として真摯に日本人の日記に向かった本。『蜻蛉日記』は女性による、正直な自伝的作品。『多武峰少将物語』(とうのみね)は初めて知った(102頁)。漢文による藤原定家『明月記』(166頁~)。阿仏『うたたね』(225頁~)は、著者が日記文学として高く評価している。飛鳥井雅世『富士紀行』(335頁~)と、里村紹巴(じょうは)『富士見道記』(401頁~)は、富士山世界遺産で注目してみたい。2013/05/19

Chihoish

8
キーン先生の戦争体験、敵国である日本兵の日記を夢中で読んだこと。それらの日記をいつか日本の家族に送りたいと思っていたこと。日記の中に自分と同じ"ひと"を見つけた時、なんともいえない情感が溢れる。時代も国籍も関係ない感動がある。キーン先生が日記の中にその人自身を見出そうとする姿勢に感銘を受ける。翻訳の力も素晴らしい。「更級日記」に共感。本好きな内気な菅原孝標女がいい。震災後にキーン先生が帰化され本当に感動した。いつか講演を聞きたいと思っていた折のご逝去は本当に哀しい。優しい佇まいを思い起こすと涙が出る。2019/03/18

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