講談社学術文庫<br> 世界史再入門―歴史のながれと日本の位置を見直す

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講談社学術文庫
世界史再入門―歴史のながれと日本の位置を見直す

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062919272
  • NDC分類 209
  • Cコード C0120

出版社内容情報

日本も含めた現在の世界がつくられるまでの歩みを、大きな枠組みで見直す画期的な試み。壮大な世界の歴史の流れを1冊でつかむ

西欧や中国など特定の地域に偏った歴史では、人類史の筋は見えてこない。日本の歴史も世界の動きに取り込み、普遍的な視点でとらえようと試みることで、教科書や全集ではつかむことのできなかった世界史の全体像が浮かび上がる。生産力発展の過程と生存・自由・平等を求める人々の努力で形作られた人類史を辿り、現代世界の課題を見つめ直す好著。

新しい世界史を構成するためには、西ヨーロッパとかアジアとか特定の地域を中心に世界史をみるのではなく、地域や時代をこえた普遍的な価値理念を視点とする必要がある。そういう視点がなければおよそ体系的な歴史把握は不可能なのであり、そして体系的な歴史把握なしには、いま私たちが世界史のどのような時点にたち、これからどのような方向へすすもうとしているのかを知ることもできないであろう。――<本書より>

※本書の原本は、1991年地歴社より刊行されました。なお、文庫化にあたり、第8章を加筆しました。

まえがき
序章 宇宙と人類史
 1 自然にも歴史がある
 2 人類史と世界史
 3 世界史を学ぶ課題
第1章 人類の誕生
 1 猿から人間へ
 2 狩猟から農耕へ
第2章 文明の成立
 1 メソポタミア文明
 2 中国、エジプト、インド
 3 東地中海、アメリカ
 4 中央ヨーロッパ、内陸アジア
 5 日本

第3章 古代帝国の時代
 1 ギリシアの都市国家
 2 ヘレニズムとヘブライズム
 3 ローマ帝国
 4 ペルシアとインド
 5 中国の古代王朝

第4章 封建制の時代
 1 西ヨーロッパ諸国家の形成
 2 西ヨーロッパ封建制
 3 東・北ヨーロッパの国家と社会
 4 イスラム世界
 5 インドへのイスラム勢力の進出

第5章 近代世界の成立
 1 大航海時代
 2 植民帝国の建設
 3 ルネサンスと宗教改革
 4 絶対王政の成立
 5 イギリス革命

第6章 資本主義の時代
 1 産業革命
 2 ウィーン体制から「革命の年」へ
 3 一九世紀後半のヨーロッパ
 4 ラテンアメリカ諸国の独立と合衆国の発展
 5 帝国主義の成立

第7章 現代の世界
 1 第二次大戦の諸結果
 2 冷戦時代のはじまり
 3 中国革命と朝鮮戦争、日本の占領と「独立」
 4 植民地の独立と非同盟運動
 5 ラテンアメリカの動きとキューバ革命

第8章 二一世紀はどういう世紀か
 1 ソ連東欧社会主義の崩壊
 2 孤立するアメリカ
 3 統合をすすめるヨーロッパ
 4 紛争の絶えない中東地域
 5 統合を模索するアフリカ

補論 世界史像の再構成へむけて
 1 はじめに
 2 世界史認識の方法
 3 今日の日本の課題
 4 おわりに


浜林 正夫[ハマバヤシ マサオ]
著・文・その他

内容説明

西欧や中国など特定の地域に偏った歴史では、人類史の筋は見えてこない。日本の歴史も世界の動きに取り込み、普遍的な視点でとらえようと試みることで、教科書や全集ではつかむことのできなかった世界史の全体像が浮かび上がる。生産力発展の過程と生存・自由・平等を求める人々の努力で形作られた人類史を辿り、現代世界の課題を見つめ直す好著。

目次

序章 宇宙と人類史
第1章 人類の誕生
第2章 文明の成立
第3章 古代帝国の時代
第4章 封建制の時代
第5章 近代世界の成立
第6章 資本主義の時代
第7章 現代の世界
第8章 二一世紀はどういう世紀か
補論 世界史像の再構成へむけて

著者等紹介

浜林正夫[ハマバヤシマサオ]
1925年生まれ。東京商科大学(現一橋大学)卒業。小樽商科大学、東京教育大学、一橋大学、八千代国際大学で教鞭を執り、現在、一橋大学名誉教授。専門はイギリス近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

9
通史として時代・地域を広く浅く網羅しています。更々と人間の歴史を読むことができました。アフリカや南アジアの部分は新鮮でしたが、もう少し量があれば嬉しかったです。2020/08/15

脳疣沼

4
唯物史観から歴史を語っており、歴史にも自然と同様に法則があると主張している。その時点でちょっとついて行けない面もあるのだが、反面、その分かりやすい歴史の推移分析は初学者には魅力的でもある。場所は違えど同じ人間である。似たような状況に追い込まれれば、似たような行動を起こしがちなのは当然と言えば当然で、そこに偶然が加わって、地域ごとに違った歴史が作られていく。当たり前の話だ。2013/12/07

ikatin

4
この量でまとめるのは確かに大変であろう。おかげでポイントになる主義とその背景の流れはつかめた気がする。どの歴史関連書籍でも感じることだけど、近代~現代史になるほど複雑で解釈に注意が必要とされるので疲れる。2011/01/22

まーさん

3
去年部分的に読んで放置してたものを、改めて最初から読んでみたらとても勉強になった。今まで世界史を勉強したことがなかったので、流れがわかってよかった。もう一度読み直して頭に入れたい。2013/11/09

かわかみ

2
マルクス主義(史的唯物論)の立場から世界史の流れを概説した本。古代帝国、封建制から近現代の資本主義にいたる各地域の文明や国家が、それぞれの発展段階の生産様式に立脚しながら歴史を歩んできたという観方をとっている。経済を中心とした歴史の観方として大いに参考になるが、生産様式に注目した観方だけだと交易や貨幣経済、戦争を通じた文明の交流などの歴史のダイナミズムを把握することが難しい。また、2008年に刊行された本にしては社会主義という国家体制について楽観的なところが不思議である。

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