出版社内容情報
自分ではゴミを拾えないゴミ箱ロボット、たどたどしく話すロボット。不完全で、放っておけないロボットたちと考える〈関係〉の本質。 ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた――。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは?
自分ではゴミを拾えない〈ゴミ箱ロボット〉。人の目を気にしながらたどたどしく話す〈トーキング・アリー〉、一緒に手をつないで歩くだけの〈マコのて〉……。
著者岡田さんの研究室がつくるロボットは、いずれもすぐに役立つようなロボットではありませんし、多くの機能を兼ね備えているわけでもありません。デザインもシンプルで、どこか不完全なロボットです。でも、だからこそ放っておけないロボットでもあります。ゴミ箱ロボットをみると、子どもたちは、自分たちから率先してゴミを入れます。〈マコのて〉も高齢者たちは喜んで手をつなぎます。
最近のロボット開発が、「もっとリアルに、表情豊かに!」とより高性能をめざして、機能を付加していく「足し算型」だとすれば、岡田さんの手がけるロボットは、「引き算型」です。ロボット自体は不完全でも、相手に委ねることで、目的を実現する。まさに〈弱さ〉が周囲との関わりを駆り立てているのです。
〈弱いロボット〉の研究で知られる著者が、もじもじするロボット、言いよどむロボットとともに、持ちつ持たれつの関係について考える一冊です。
第1章 気ままなお掃除ロボット〈ルンル〉
第2章 ロボットと〈環境〉の出会い
第3章 自らの視点から描いた自画像
第4章 〈ことば〉を繰り出してみる
第5章 小さなドキドキを重ねながら
第6章 〈引き算〉から生まれるもの
第7章 〈弱いロボット〉の誕生
第8章 〈対峙しあう関係〉から〈並ぶ関係〉へ
岡田 美智男[オカダ ミチオ]
著・文・その他
内容説明
自らはゴミを拾えない“ゴミ箱ロボット”、たどたどしく話す“トーキング・アリー”、一緒に手をつないで歩くだけの“マコのて”…。ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた。環境、他者、自己、不完全…。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは?
目次
第1章 気ままなお掃除ロボット“ルンル”―ゆきあたりばったりのなかから生まれてくるもの
第2章 ロボットと“環境”との出会い―“フレーキー”と“ケンギス”の振る舞いをめぐって
第3章 自らの視点から描いた自画像―わたしたちの身体にまつわる“弱さ”の起源を探る
第4章 “ことば”を繰りだしてみる―相手の目を気にしながらオドオドと話す“トーキング・アリー”
第5章 小さなドキドキを重ねながら―“静歩行”から“動歩行”へ、そして“地面”から“他者”へ
第6章 “引き算”から生まれるもの―“トーキング・アイ”と“む~”そして原初的コミュニケーション
第7章 “弱いロボット”の誕生―子どもたちを味方にしてゴミを拾い集めてしまう“ゴミ箱ロボット”
第8章 “対峙しあう関係”から“並ぶ関係”へ―一緒に並んで歩くだけのロボット“マコのて”
著者等紹介
岡田美智男[オカダミチオ]
1960年、福島県生まれ。1987年、東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。工学博士。NTT基礎研究所情報科学研究部、国際電気通信基礎技術研究所などを経て、2006年より豊橋技術科学大学情報・知能工学系教授。専門は、コミュニケーションの認知科学、社会的ロボティクス、ヒューマン・ロボットインタラクション、生態心理学など。“弱いロボット”の提唱により、平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(科学技術振興部門)などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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