講談社現代新書<br> “弱いロボット”の思考―わたし・身体・コミュニケーション

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講談社現代新書
“弱いロボット”の思考―わたし・身体・コミュニケーション

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062884334
  • NDC分類 548.3
  • Cコード C0211

出版社内容情報

自分ではゴミを拾えないゴミ箱ロボット、たどたどしく話すロボット。不完全で、放っておけないロボットたちと考える〈関係〉の本質。 ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた――。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは?

 自分ではゴミを拾えない〈ゴミ箱ロボット〉。人の目を気にしながらたどたどしく話す〈トーキング・アリー〉、一緒に手をつないで歩くだけの〈マコのて〉……。

 著者岡田さんの研究室がつくるロボットは、いずれもすぐに役立つようなロボットではありませんし、多くの機能を兼ね備えているわけでもありません。デザインもシンプルで、どこか不完全なロボットです。でも、だからこそ放っておけないロボットでもあります。ゴミ箱ロボットをみると、子どもたちは、自分たちから率先してゴミを入れます。〈マコのて〉も高齢者たちは喜んで手をつなぎます。
 最近のロボット開発が、「もっとリアルに、表情豊かに!」とより高性能をめざして、機能を付加していく「足し算型」だとすれば、岡田さんの手がけるロボットは、「引き算型」です。ロボット自体は不完全でも、相手に委ねることで、目的を実現する。まさに〈弱さ〉が周囲との関わりを駆り立てているのです。
 〈弱いロボット〉の研究で知られる著者が、もじもじするロボット、言いよどむロボットとともに、持ちつ持たれつの関係について考える一冊です。

第1章 気ままなお掃除ロボット〈ルンル〉
第2章 ロボットと〈環境〉の出会い
第3章 自らの視点から描いた自画像
第4章 〈ことば〉を繰り出してみる
第5章 小さなドキドキを重ねながら
第6章 〈引き算〉から生まれるもの
第7章 〈弱いロボット〉の誕生
第8章 〈対峙しあう関係〉から〈並ぶ関係〉へ


岡田 美智男[オカダ ミチオ]
著・文・その他

内容説明

自らはゴミを拾えない“ゴミ箱ロボット”、たどたどしく話す“トーキング・アリー”、一緒に手をつないで歩くだけの“マコのて”…。ひとりでは何もできないロボットとともに、コミュニケーションについて考えてみた。環境、他者、自己、不完全…。人とロボットの持ちつ持たれつの関係とは?

目次

第1章 気ままなお掃除ロボット“ルンル”―ゆきあたりばったりのなかから生まれてくるもの
第2章 ロボットと“環境”との出会い―“フレーキー”と“ケンギス”の振る舞いをめぐって
第3章 自らの視点から描いた自画像―わたしたちの身体にまつわる“弱さ”の起源を探る
第4章 “ことば”を繰りだしてみる―相手の目を気にしながらオドオドと話す“トーキング・アリー”
第5章 小さなドキドキを重ねながら―“静歩行”から“動歩行”へ、そして“地面”から“他者”へ
第6章 “引き算”から生まれるもの―“トーキング・アイ”と“む~”そして原初的コミュニケーション
第7章 “弱いロボット”の誕生―子どもたちを味方にしてゴミを拾い集めてしまう“ゴミ箱ロボット”
第8章 “対峙しあう関係”から“並ぶ関係”へ―一緒に並んで歩くだけのロボット“マコのて”

著者等紹介

岡田美智男[オカダミチオ]
1960年、福島県生まれ。1987年、東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。工学博士。NTT基礎研究所情報科学研究部、国際電気通信基礎技術研究所などを経て、2006年より豊橋技術科学大学情報・知能工学系教授。専門は、コミュニケーションの認知科学、社会的ロボティクス、ヒューマン・ロボットインタラクション、生態心理学など。“弱いロボット”の提唱により、平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(科学技術振興部門)などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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mocha

102
足元にゴミがある。ゴミ箱ロボットがヨタヨタとやってきて「困ったなあ」と言うように首(?)をかしげたら、大抵の人は拾ってゴミ箱に入れてあげるだろう。ロボットはひょいと会釈してヨタヨタと去っていく。ゴミも拾えない弱っちいロボットと思わせて、実は「人を使う」というすごワザを備えているのだ。この本にはあえて他者の手を借りるロボットが沢山出てくる。しっかりしてないからこそ人間味があって可愛い。高性能ロボットは機械であってパートナーにはなりにくい。女性が振られる時の常套句「君は独りでも生きられるから」と同じことね。2019/01/21

どんぐり

68
コミュニケーションの研究に「〈ロボット〉が使えるのではないか」から始まったロボット開発。「自分の力だけでなんとかしたい」というこだわりを捨てて、〈弱さ〉を開示することで他者を上手に巻き込んでいく。それが不完全な部分を人が補う設計のロボット「ニコボ」の製品化につながっていった。〈不完結さ〉や〈弱さ〉を周りとの調整のなかで補っていくインタラクションが優しさを育み、寛容な社会の実現につながる。もっとも〈弱い存在〉のはずの赤ん坊が、いちばんに〈強い存在〉になるたとえ話が面白い。2023/09/15

たち

34
こちらも本棚、発掘本です。この世の中が平和で豊かになるためには、能弁家も必要だけど、言いたいことの半分も言えないような「モジモジ君」や、最新鋭の便利なロボットも必要だけど、ゴミを発見しても人に拾ってもらうまで、ゴミのそばで佇んでいるようなゴミ箱ロボットが、不可欠なように思えます。便利なだけじゃダメなんだな~。2018/03/31

さきん

31
学習が遅かったり、ぎこちない動作をするロボット。そこを弱さとするも、それを肯定するどころか、あえてその部分を深堀りしていって、人間らしい振る舞い、心のあるような振る舞いを追求していく。介護用ロボットなど人と接する機会が多いロボットほど、こういう人間らしさを内包した未熟さを機能として持たせるべきと思えた。またこのロボットの研究から逆に人間の他者とのかかわりについての考察も深まる。2021/10/22

禿童子

26
ロボットの研究によって人間の非言語的コミュニケーションの理解が進む。飄々とした語り口ながら、語られている内容は深い。人とAIやロボットが互いにコミュニケーションのラリーを続けるうちに、相手が言ったのか自分が言ったのか区別できない共同主観的な状況に至るのは面白い。「AIまたはロボットが自我を持ちうるか?」という問題意識とは真逆の、「人と非生物が自他を区別できない状況が存在する」ことに気づかされた。引き算思考で、人の助けを借りることが上手な<弱いロボット>の研究はどこまで進むのだろう。2018/12/24

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