出版社内容情報
戦後の代表的知識人、加藤周一の改憲論議・文明評論・文化論等の功績は、世界も日本も混迷する現在だからこそ再確認する必然がある。日本の「敗戦後」を問い続けた評論家加藤周一の軌跡を丁寧に追う試み。
加藤周一の代表的著作である『言葉と戦車』『日本文学史序説』「夕陽妄語」を中心に、その評論活動の出発点となった1946年の論考の意義、西洋と日本を行き来して得た1960年代の「日本文化」への深い言及、力を注いだ1980年代の同時代時評、そして「九条の会」の呼びかけ人となった21世紀初頭まで、加藤周一が日本の言論界に与えた影響力を考察する。
[本の構成]
第一章 「急進的知識人」として
第二章 「雑種文化」の地平
第三章 加藤周一の世界/日本
第四章 自伝とことばと文学と
第五章 時評のなかの加藤周一
成田 龍一[ナリタ リュウイチ]
著・文・その他
内容説明
代表的知識人は日本の「敗戦後」をどう問い続けたのか。時代を超え、世代を超えて「歴史認識」を考えてみないか。日本と向き合い、希望を託す精神。
目次
はじめに 加藤周一と戦後(戦後と知識人;「またぎ越し」の意味;「戦後」の問い方を問う ほか)
第1章 「急進的知識人」として(はじまりとしての一九四六年;マチネ・ポエティク;一九五〇年前後 ほか)
第2章 『雑種文化』の地平(「西洋」の地で;『雑種文化』とその構成;再考される「戦争」 ほか)
第3章 加藤周一の世界/日本(日本からの離脱;一九六〇年代;知識人原論)
第4章 自伝とことばと文学と(『羊の歌』を読む;『続 羊の歌』;一九六八年の加藤周一 ほか)
第5章 時評のなかの加藤周一(「戦後知」の変容のなかで;「夕陽妄語」散見)
おわりに 知識人・加藤周一(知識人として生きたひと;知識人の喪失した時代に希求されて;9条の「精神を生かすこと」 ほか)
著者等紹介
成田龍一[ナリタリュウイチ]
1951年、大阪市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。専攻は、近現代日本史。現在、日本女子大学人間社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
モリータ
よしひろ
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
ご〜ちゃん