出版社内容情報
力の論理か、国際協調か。日露か日米か、集団的安全保障か。山県、原、浜口、永田という戦間期を代表する4人の指導者の夢と蹉跌。日露同盟か、日米提携か、集団的相互安全保障か、それとも――。第一次世界大戦以降、日英同盟が空洞化し、中国をめぐる欧米との軋轢が進むなか指導者たちが描いた外交構想とは? 山県有朋、原敬、浜口雄幸、永田鉄山という大戦間期を代表する4人の世界戦略を読み解く。現代の安全保障を考える際の手がかりとなる一冊。(講談社現代新書)
はじめに
第一章 第一次世界大戦期 山県有朋の構想──帝国日本の安全保障
1 参戦と山県の対中国政策論
2 対華二一ヵ条要求問題
3 大隈内閣の改造と排袁政策批判
4 日露同盟と山県の世界戦略
5 ロシア革命の衝撃と援段政策
6 寺内内閣総辞職と政党内閣の容認
第二章 第一次世界大戦期 原敬の構想──国際協調の安全保障
1 原の外交戦略
2 対華二一ヵ条要求と原敬
3 第四次日露協約と初期援段政策へのスタンス
4 ロシア革命後の中国政策とシベリア出兵問題
5 原政友会内閣の成立と外交政策の転換
6 国際連盟と原の期待
第三章 昭和初期 浜口雄幸の構想──集団的相互安全保障
1 田中内閣の対中国政策と浜口の対応
2 東アジアをめぐる国際環境と浜口の基本姿勢
3 浜口民政党内閣の成立とその内外政策
4 国際連盟重視とロンドン海軍軍縮条約の締結
5 平和維持に関する多層的多重的条約網の形成
6 国家総力戦の時代における現実主義
第四章 昭和初期 永田鉄山の構想──次期大戦への安全保障
1 陸軍一夕会の形成と永田
2 国家総動員論と次期大戦認識
3 資源自給と対中国戦略
4 満州事変と政党政治の否定
5 陸軍派閥対立と『国防の本義』
6 皇道派排除と華北分離工作
むすびに
文献案内
あとがき
川田 稔[カワダ ミノル]
著・文・その他
内容説明
日露同盟か、日米提携か、相互安全保障システムか。日英同盟が空洞化し、中国をめぐって欧米との軋轢が進むなか描かれた外交構想とは。
目次
第1章 第一次世界大戦期山県有朋の構想―帝国日本の安全保障(参戦と山県の対中国政策論;対華二一ヵ条要求問題;大隈内閣の改造と排袁政策批判;日露同名と山県の世界戦略;ロシア革命の衝撃と援段政策;寺内内閣総辞職と政党内閣の容認)
第2章 第一次世界大戦期原敬の構想―国際協調の安全保障(原の外交戦略;対華二一ヵ条要求と原敬;第四次日露協約と初期援段政策へのスタンス;ロシア革命後の中国政策とシベリア出兵問題;原政友会内閣の成立と外交政策の転換;国際連盟と原の期待)
第3章 昭和初期浜口雄幸の構想―集団的相互安全保障(田中内閣の対中国政策と浜口の対応;東アジアをめぐる国際環境と浜口の基本姿勢;浜口民政党内閣の成立とその内外政策;国際連盟重視とロンドン海軍軍縮条約の締結;平和維持に関する多層的多重的条約網の形成;国家総力戦の時代における現実主義)
第4章 昭和初期永田鉄山の構想―次期大戦への安全保障(陸軍一夕会の形成と永田;国家総動員論と次期大戦認識;資源自給と対中国戦略;満州事変と政党政治の否定;陸軍派閥対立と『国防の本義』;皇道派排除と華北分離工作)
著者等紹介
川田稔[カワダミノル]
1947年高知県生まれ。名古屋大学大学院法学研究科博士課程単位取得。名古屋大学教授などを経て、日本福祉大学教授、名古屋大学名誉教授。法学博士。専攻は政治外交史、政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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