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講談社現代新書
戦後文学は生きている

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  • サイズ 新書判/ページ数 285p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062881753
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0230

出版社内容情報

日本の戦後史に多大な影響を与えた文学や思想の名著20。丸山眞男、安部公房等が拓いた世界観は、現在の日本人へ生きる意味を問う。

戦後の日本人の精神に多大な影響を与えた文学や思想の名著を読み解く。丸山眞男、安部公房などが切り拓いた世界観は現代を生きる我々に大いなる示唆を含んでいる。まさに現代思想の泰斗海老坂武ならでは名著とテーマのセレクションとなっている。老いに向き合いながらも意気軒昂な海老坂ワールドを堪能できる手軽で本格的な一冊。

【著者紹介】
1934年東京都に生まれる。東京大学大学院(仏語・仏文学)博士課程修了。一橋大学教授、関西学院大学教授を歴任。フランス現代文学・思想専攻。

目次

第1章 戦争とは何か―生と死のはざまで(生きたい、生きのびたい!『きけ わだつみのこえ』;死の準備としての戦争―梅崎春生『桜島』 ほか)
第2章 カオスの中から―生を取り戻す(偽善的言説への異議申し立て―坂口安吾『堕落論』;いま精神はどこにあるか―石川淳『焼跡のイエス』 ほか)
第3章 思想の芽をどこに求めるか―転向・主体・自己の告発(思想をどう作るか―鶴見俊輔『転向研究』;強靱な主体の確立を―丸山真男『日本の思想』 ほか)
第4章 世界を異化する―存在の立脚点を求めて(故郷の別れ―安岡章太郎『海辺の光景』;戦後世代の自前の旅行記―小田実『何でも見てやろう』 ほか)
第5章 辺境から―時の壁を超えて(非情な世界の優しさ―深沢七郎『楢山節考』;仮面と素顔―大城立裕『カクテル・パーティー』 ほか)

著者等紹介

海老坂武[エビサカタケシ]
1934年東京都に生まれる。東京大学大学院(仏語・仏文学)博士課程修了。一橋大学教授、関西学院大学教授を歴任。専攻はフランス現代文学・思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

7
全5章計20冊の文学作品から、戦後とそれに至る日本人の体験・思索の焦点を読み解く。私が読んだのは、まだ4冊だけだつた。戦争、戦後の混乱、転向・主体・自己といつた、論理ですつぱりと斬り捨ててしまへない、人々の経験と感情の襞を、戦後文学がまことに絶妙に主題化してゐる様が興味深い。2023/08/22

aoi

4
政治思想についてはパラパラ流して読んだ。 戦争、戦後を生きてきた著者が選ぶ20冊の本をまとめたエッセイ。 当時読んだ感想と今読み返した感想の違いにも触れていて面白かったなぁ〜。2022/01/17

ブルーハート

4
海老坂氏曰く、1972年以前に発表された20の戦後文学作品について、感じたり、考えたことを、自由なスタイルでまとめたエッセイである。開高健あり、丸山真男あり、安部公房あり、大城立裕ありで、これら20人の作品の選び方が凄い。ピカイチの書評であり、文学論である、あの時代を解きほぐし、今に繋げる優れた読書案内になっている。2019/11/04

本命@ふまにたす

3
「戦後文学」の作品を多数取り上げ、そのそれぞれについて論じる。著者の立場(社会性を強く意識していること)がはっきり出ているのと、それを受けてか狭い意味での「戦後文学」には収まりきらないような作品も選ばれているのが特徴か。2023/03/01

純夏

1
読書ガイドとして参考になる本。2016/01/11

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