講談社現代新書<br> 「上から目線」の時代

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講談社現代新書
「上から目線」の時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062881418
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「上から目線」の流行の背景には、現代日本のコミュニケーション不全の問題があった。その問題を日本語の特性にまで分け入り解明。

なぜ2000年代後半から「上から目線」という重苦しい言葉が、社会のあらゆる場面で使われるようになったのか? その背景を目線の始まり、社会の変化、日本語の構造にまで踏み込んで解明。
「コミュニケーションが困難な時代」には対立の尖鋭化が目線となって表れる。目線が悪さをする例、目線に怯える問題点、下から目線の居心地の悪さなど、目線の問題を多くの視点から取り上げながら、さらに、「コミュニケーションが困難な時代」の新しいコミュニケーションスタイルを提案する。
「上から目線」の時代を真正面から取り上げた快著誕生!

第一章 それは『バカの壁』から始まった
「上から目線」の重苦しさ/「目線」の語源/「目線」が意識され始めたきっかけ/
「下から目線」の違和感 etc.
第二章 政治の混乱と「上から目線」の登場
「空気」が消え、「困難」の時代がやってきた/「困難の感覚」から「目線」の時代へ/
「低姿勢」だけは外さない民主党政権 etc.
第三章 日常生活の中の「上から目線」
「初対面の会話」の危機/消滅したテンプレート/「管理職うつ」とコミュニケーション/
企業内のコンフリクトが顕在化する/「不機嫌な職場」のメカニズム etc.
第四章 価値観対立と「目線」
野良ネコと地域ネコ/趣味の世界の会話がトラブルになる理由/オリンピックを巡る目線/
ホリエモンが煮詰まった問題とは/世界観論争はどうして「上から目線」になるのか? etc.
第五章 「コミュニケーション不全」と「目線」
モンスター対専門家の目線バトル/下ネタはどうして空気を壊すのか?/
「失語症社会」と目線/なぜ日本では寄付行為は偽善なのか?/アメリカにもある「上から目線」/
目線に振り回されるプロフェッショナリズム etc.
第六章 日本語の特質と「上から目線」
勝間=ひろゆき対談と目線/日本語の会話と上下関係/日本語の交渉は非対称/
敬語と上下関係/「上から目線」の正体とは etc.
第七章 対等であればつながれる
ツイッターの実現した「対等性」/松本大臣発言の問題とは何だったのか? etc.
第八章 「上から目線」時代のコミュニケーション
価値観の相違に敏感に、そして価値観論争はスルー/利害対立に敏感に、そして利害の結節点に立て/
会話の目的に徹して、不要なコンフリクトは避けよ/「です、ます」のもたらす大人の距離感/キャラの問題は重要だ etc.

内容説明

なぜ目線にイラッとするのか?会話が困難な時代の処方箋。新しいコミュニケーション・スタイルを提案する。

目次

第1章 それは『バカの壁』から始まった
第2章 政治と混乱と「上から目線」の登場
第3章 日常生活の中の「上から目線」
第4章 価値観対立と「目線」
第5章 「コミュニケーション不全」と「目線」
第6章 日本語の特質と「上から目線」
第7章 対等であればつながれる
第8章 「上から目線」時代のコミュニケーション

著者等紹介

冷泉彰彦[レイゼイアキヒコ]
1959年東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院修士課程(日本語教授法)修了。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て93年に渡米。プリンストン日本語学校高等部主任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

獺祭魚の食客@鯨鯢

43
 最近「上から目線」の発言へ社会が手厳しい。野党議員などの発言が「本意」ではないと釈明するも「謝罪」するとしないとで収まり方が違います。  人間が他人の人格を傷つけると侮辱になります。社会的地位がある者が下位の者を揶揄すると「ハラスメント」になりますが、逆の場合はあまり問題とならないように思います。  野党から与党への「口撃」は暴言とならずその逆だと炎上しやすい。一般人とタレントとの関係も同様。  人間の社会的成功者へコンプレックスや嫉妬(やっかみ)があり、何かをきっかけにスイッチが入るのかと思われます。2020/05/01

ホークス

33
前著「関係の空気、場の空気」は「空気」を人間の本能としてではなく、文化や思考の傾向として相対化し、自分の様に空気が苦手な者の道しるべになる好著だった。本書は「上から目線」をキーワードに、日本人と日本語の特性や現状を考察する。野良ネコ擁護派と嫌悪派、クマ保護派と駆除派など、蔓延する対立はお互いの「被害者意識」が原因で、それは「上から目線」を感じる事から始まる。この難問を分かりやすく解剖する手並が鮮やか。やはり会話は「です・ます」調が良いらしい。価値観論争は徹底して避けよとのご指導、耳に痛い。2017/05/20

えちぜんや よーた

31
「させていただく」→危機回避的な丁重語とは、上手いこと言うなと思いました。「伺います」と「伺わせていただきます」。自分ではどうだろう?「お伺いいたします」になるかな?強気の営業をするとき→「伺います」だし、「お願い営業」するとき→「伺わせていただきます」。ほんとだ!そのときの立場によって、日本語表現が変わってるわ!2012/08/31

ステビア

18
居酒屋のクソ談義レベル 製本すんな2021/11/27

蓮華

18
途中まで読んでしばらくして続きを読んだので前半の内容を忘れてしまった。 上から目線で得することってないきがする。2018/09/25

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