出版社内容情報
ギャグ、萌え、サンプリング、ヒーロー、殺し屋、野球、料理。マンガをめぐる様々な要素を抽出し、意外な系譜をあぶり出す。
アシスタント経験が作風を決める!?野球マンガの魔球が料理マンガを生んだ?クルマの疾走シーンで始まるマンガは、どうして多いのか?少女マンガのコマ内に花が咲いているワケは?太宰治『人間失格』が、いま流行の「マンガ家マンガ」の源流?サンプリングマンガの可能性とは?『サイボーグ009』はなぜ9人?
第一章 生活の中に「野球マンガ」が生まれる
週刊誌時代と「スポーツマンガ」/「サンデー」と「マガジン」/「ジャンプ」「チャンピオン」が追う70~80年代/90~00年代,etc
第二章 魔球は消える!
暴投ではなく「魔球」/「熱血」と「スポーツマンガ」の起源/「スポ根」誕生/「熱血」の終焉,etc
第三章 ギャグは突出する
「ギャグマンガ」はいつ成立した?/トホホな回顧と男子の情けなさ/大河4コマ形式とリセット可能性/萌え方面/本当にあったマンガ家の話,etc
第四章 速度の表象、アロマの輪舞
戦後マンガはクルマから始まった!?/沈滞ムードに吼えた「狼」/『ペガサス』マンガを翔ける/ブームの爛熟、終焉/スピードから感情へ/浮遊物を自在に操る,etc
第五章 少女誌と「青女」誌と青年誌
──たとえば「ヤンマガらしい」描線とは何か
コマの枠線から内側へと植物が入り込む/大友ブームの中心を担ってゆく「ヤングマガジン」/安野モヨコと魚喃キリコの好対照/「マンガ花」の取り戻し,etc
第六章 ヒーローのゆくえ──少年は殺し屋になる
身近なヒーロー・ヒロインたち/ブラック・ジャックにひとこと/少年マンガの「エクストリーム」/必殺のアウトローヒーロー,etc
第七章 料理マンガは「魔球」がいっぱい!
少年・少女マンガで同時に始まる/得意の活劇味でつくった『突撃ラーメン』/「おいしさ」を描く困難/バイオレンスマンガと『美味しんぼ』,etc
第八章 サンプリングマンガのほうへ
絵柄の掘り起こし/マンガ家でないものから/同じ絵──漫☆画太郎のほうへ/他人の絵──コラージュのほうへ/サンプリングのほうへ,etc
第九章 マンガ家マンガは果てしない!
マンガ家マンガはいつから?/『漫画残酷物語』/左手で描くマンガ/『漫画残酷物語』と『まんが道』の対照/描かないマンガ家も存在する,etc
内容説明
太宰治『人間失格』が、いま流行の「マンガ家マンガ」の源流?アシスタント経験が作風を決める!?『サイボーグ009』はなぜ9人?野球マンガの魔球が料理マンガを生んだ?利き腕ではない左手で描かれたマンガ描写とは?さらに深くマンガを楽しむ。
目次
第1章 生活の中に「野球マンガ」が生まれる
第2章 魔球は消える!
第3章 ギャグは突出する
第4章 速度の表象、アロマの輪舞
第5章 少女誌と「青女」誌と青年誌―たとえば「ヤンマガらしい」描線とは何か
第6章 ヒーローのゆくえ―少年は殺し屋になる
第7章 料理マンガは「魔球」がいっぱい!
第8章 サンプリングマンガのほうへ
第9章 マンガ家マンガは果てしない!
著者等紹介
斎藤宣彦[サイトウノブヒコ]
編集者・マンガ研究。早稲田大学第一文学部中国文学専修卒業。1995年、共著『マンガの読み方』(宝島社)発表。2000年、ネット書店bk1創設に参加。編集長・取締役などを歴任。04年以降、マンガのエキスパートとして海外向け企画、大学での講義、マンガ誌の創刊、マンガ展の開催など、多方面で活躍中。09年、「サンデー・マガジンのDNA」展を夏目房之介氏と共同監修、全国を巡回。同年秋より、明治大学米沢嘉博記念図書館の開館・運営を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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