講談社現代新書<br> 天智と持統

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講談社現代新書
天智と持統

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  • サイズ 新書判/ページ数 235p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062880770
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0221

内容説明

『日本書紀』は大化の改新、壬申の乱をどう描いたか。持統天皇が夫・天武よりも亡父を称揚した理由とは。天皇と古代日本の見方が変わる。

目次

序章 二つの天智天皇像
第1章 『日本書紀』の天智天皇像(舒明天皇紀~皇極天皇紀;孝徳天皇紀~斉明天皇紀 ほか)
第2章 『鎌足伝』の天智天皇像(『鎌足伝』と藤原仲麻呂;『鎌足伝』が描く七世紀史)
第3章 持統天皇の生涯(誕生―「帝王の女なりと雖も」;結婚と出産―「草壁皇子尊を大津宮に生れます」 ほか)
終章 持統天皇の“古代史”

著者等紹介

遠山美都男[トオヤマミツオ]
1957年、東京都生まれ。学習院大学文学部卒業。同大学大学院人文科学研究科博士後期課程中退。現在、学習院大学、立教大学、日本大学非常勤講師。博士(史学)。専攻は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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i-miya

55
2013.01.27(初読)遠山美都男著。 (カバー) 天武天皇は、天智天皇の定めた後継者ではある。 大友皇子に対して反乱を起こし、新政権を建てた。 そして、持統天皇は、夫、天武天皇に従ったのであって、その意味で、持統天皇は、公然と、父天智天皇と、異母弟に対し、反旗を翻したといえよう。 その意味で、天智天皇と、持統天皇の父娘は、敵同士であり、『天智と持統』といえば、父娘の相克を主題としたものがたりなのか、といえよう。 しかし、次なる物語、「壬申の乱」からすれば、父との結びつき、強まる。 2013/01/27

i-miya

45
2013.04.24(つづき)遠山美都男著。 2013.04.23 ◎天智と鎌足、出合い。 天智の本格的活動。 皇極三年(644)正月、いつがいさく条からである。 鎌足は、宮廷祭祀を統括する神祇官の長官を拝命するが、それを断る。 ことを起こすに当たって擁立する皇族を求め、やがて軽皇子(のちの孝謙天皇)の知遇を得る。 皇極の異母弟であり、天智天皇のおじにあたる中臣鎌子連(鎌足)は、忠誠心に富み、世を変え、人々を救いたいという大望を抱いていた。 2013/04/24

i-miya

38
2013.05.01(つづき)遠山美都男著。 2013.05.01 蘇我氏が皇族根絶やしを企んだと『日本書紀』にはあるが、事実ではない。 「天命開別」として登場する天智天皇。 交代を繰り返す中国的な王朝の存在が前提とされている、と考えるべきであろう。 そもそも日本書紀とは、「日本書」(「日本」という名の王朝の歴史書)の中の「紀」(=本紀)として企画されたのではないか、と言われている。 2013/05/01

i-miya

34
2013.02.10(つづき)遠山美都男著。 2013.02.10 天智天皇の諡(いなみ)(実名)は、葛城である。 「葛城」は、倭国の葛城を本拠として、蘇我氏とも同祖同族関係にあった葛城氏出身の女性がその乳母であったことに由来するもの。 だが、なぜか、通称である中大兄に触れることがない日本書紀。 「大兄」とは、同じ母から生まれた兄弟のうち、最年長の男子を指す通称である。 2013/02/10

mitei

34
読み手の意図を汲み取って読むと日本書紀一つとってもこんなに解釈が異なるのかと驚いた。日本書紀は持統天皇の意向を汲み取ったもので鎌足伝は恵美押勝(藤原仲麻呂)の意向を考える必要があることは目からウロコだった。2011/08/01

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