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講談社現代新書
リスクに背を向ける日本人

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  • サイズ 新書判/ページ数 268p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062880732
  • NDC分類 361.42
  • Cコード C0295

出版社内容情報

日本人の多くは集団主義者だ。しかしインテリジェンスが本当に高いのは、信頼と協調性を大切にする個人主義者だ。「なるほど」の連続です。
労働市場・教育・男女の不平等など動きの止まってしまった日本社会の問題点がわかる、わかる!
自分の伝えたいことをなかなか口にしない、筋からはみ出す人にセカンドチャンスがない、など日本独自の堅いシステムがリスクを高めています。
実は日本のほうがアメリカよりリスクを高リスク社会だということを、日米を代表する研究者二人が徹底対論します。
日本人の「心と知性」を読み解くユニークな試み。


【著者紹介】
山岸俊男 
一九四八年、愛知県名古屋市に生まれる。社会心理学者。一橋大学社会学部、同大学大学院を経て、一九八〇年ワシントン大学社会学博士。北海道大学大学院文学研究科教授、同大学社会科学実験研究センター長。社会的ジレンマ、信頼、社会的知性など心と社会の関係について、認知科学、心理学、社会学、経済学などの多くの側面から、実験、調査、コンピュータを通じて総合的に研究。二〇〇四年、紫綬褒章受賞。著書に『信頼の構造』(東京大学出版会)、『安心社会から信頼社会へ』(中公新書)、『日本の「安心」はなぜ、消えたのか』(集英社インターナショナル)などがある。

メアリー・C・ブリントン
ハーバード大学社会学部長兼ライシャワー日本研究所教授。シカゴ大学、コーネル大学を経て、二〇〇三年より現職。主な研究テーマは、ジェンダーの不平等、労働市場、教育、日本社会など。一九九〇年代に日本に長期間滞在し、日本の経済状況の変化が若者の雇用環境にもたらした影響を研究。『失われた「場」を探して』(NTT出版)が話題となる。


【目次】
第一章 日本を覆う「リスク回避傾向」
第二章 はしごを外された若者たち
第三章 どこで自分を探すのか?
第四章 決められない日本人
第五章 空気とまわりの目
第六章 なぜ日本人は子どもを産まないのか?
第七章 グローバル化の意味
第八章 女性の能力を生かすには
第九章 ジャパン・アズ・ナンバースリー

第一章 日本を覆う「リスク回避傾向」
第二章 はしごを外された若者たち
第三章 どこで自分を探すのか?
第四章 決められない日本人
第五章 空気とまわりの目
第六章 なぜ日本人は子どもを産まないのか?
第七章 グローバル化の意味
第八章 女性の能力を生かすには
第九章 ジャパン・アズ・ナンバースリー


山岸 俊男[ヤマギシ トシオ]
著・文・その他

メアリー C・ブリントン[メアリー C ブリントン]
著・文・その他

内容説明

安心・安全の「落とし穴」。労働市場・教育・男女の不平等など動きが止まってしまった日本社会の問題点。言葉を使わない、セカンドチャンスがない―実は日本のほうがアメリカよりリスクが高い。日米を代表する研究者二人が日本人の「心と知性」を読み解く。

目次

第1章 日本を覆う「リスク回避傾向」
第2章 はしごを外された若者たち
第3章 どこで自分を探すのか?
第4章 決められない日本人
第5章 空気とまわりの目
第6章 なぜ日本人は子どもを産まないのか?
第7章 グローバル化の意味
第8章 女性の能力を生かすには
第9章 ジャパン・アズ・ナンバースリー

著者等紹介

山岸俊男[ヤマギシトシオ]
1948年、愛知県名古屋市に生まれる。社会心理学者。一橋大学社会学部、同大学大学院を経て、1981年ワシントン大学社会学博士。北海道大学大学院文学研究科教授、同大学社会科学実験研究センター長。社会的ジレンマ、信頼、社会的知性など心と社会の関係について、認知科学、心理学、社会学、経済学などの多くの側面から、実験、調査、コンピュータを通じて総合的に研究。2004年、紫綬褒章受章

ブリントン,メアリー・C.[ブリントン,メアリーC.][Brinton,Mary C.]
ハーバード大学社会学部長兼ライシャワー日本研究所教授。シカゴ大学、コーネル大学を経て、2003年より現職。主な研究テーマは、ジェンダーの不平等、労働市場、教育、日本社会など。1990年代に日本に長期間滞在し、日本の経済状況の変化が若者の雇用環境にもたらした影響を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

111
題名からすると日本人についてのリスク忌避の話かと思いましたが、まるっきり異なる話でした。山岸先生は心理学者で、メアリー・ブリントン先生は日本の若者への雇用の影響の研究を行っている先生でした。そのお二人が対談をして今の日本の若者についての様々な問題を浮き彫りにしてくれています。対談なので比較的わかりやすいのもありさらっと読めてしまいうのですが内容的には結構深堀をしている気がしました。中根千枝先生の著作を思い出しました。2016/01/22

James Hayashi

32
北大大学院教授の山岸氏とハーバード大社会学部長のブリントン女史との対談。‘10年著。 ニートや引きこもりなどリスク回避傾向は若者だけでないという日本。やり直しの効かない社会ゆえリスクが取れない。終身雇用という形態は安心をもたらしていたが、リストラや離職を怖れる余り保守的になりすぎている。米国はリスクが高い様に思われているが離職、再就職が当たり前であり受け皿があると言える。日本は年齢制限などにより再雇用が困難。そういった意味でもリスクを避ける傾向がある。セカンドチャンスのない日本。続く→2019/01/01

bluemint

9
日本人がリスクを取ることを避ける理由を明快に説明され、目から鱗の落ちる思いだった。労働市場が整備されておらず、最初に就職した企業で失敗すると次の就職へのセカンドチャンスが無い。だからリスクを取らず、無難に今の仕事にしがみ付く。対してアメリカなどはここでダメなら次というようにリスクを取り失敗しても、次の仕事が見つかる。だから正しい主張も堂々と上司に向かっても主張できるわけだ。対談なので、日本とグローバルな視点の対比などとてもわかりやすい。ただあまりにも日本批判をされると、私の偏狭な右翼的な思想が目を覚ます。2019/12/02

nizimasu

7
いやはや、これまで気になっていた山本七平の「空気の問題」も結局は、社会的ジレンマの問題のと参照してみると共通点があることを指摘していて面白い。いわゆるデフォルト理論というやつなのだそうだが、その中身もあることながら、現代の若者の引きこもりやニートなんかも社会の側に問題がある。しかもそれが日本の成長の神話から構造転換できていないという現実を突きつけていて興味深い対談でありました2014/12/03

彩也

7
リスクに背を向けざるをえない日本人、と言ったところか。その原因に、著者らは、「リスクが大きすぎる」こと(セーフティネット、セカンドチャンスが少ない)を挙げる。現代の日本が直面している問題を解決するためには、「心や考え方に注目するだけじゃなく」、社会状況との関連も考慮に入れなければならない、「心や考え方と(中略)社会の両者は、互いに強く結びついているので、一方だけを変えることはできない」と言う。実際、高度経済成長時代には、「リスク回避性向」は今ほどではなかったんじゃないかなと思っている。一番の課題は経済か。2012/12/23

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