講談社現代新書
「戦後」を点検する

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  • サイズ 新書判/ページ数 285p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062880725
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0221

内容説明

復興と繁栄のかげに何があったのか?「体験」から「歴史」へ。われわれが求めたもの、忘れようとしたことを語りつぐ。

目次

第1章 いったい、いつまでが「戦後」なのか―世代論的に
第2章 ~帰り、~あがり、~崩れ―歴史のプリズムとして
第3章 一から出直し―明るさと無責任と
第4章 神武以来―神話の変容
第5章 「安保反対」と「米帝」―対等への渇望
第6章 「日中友好」―歴史の合わせ鏡

著者等紹介

保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒業。ノンフィクション作家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。昭和史の実証的研究を志し、延べ四千人もの関係者たちに取材してその肉声を記録してきた。個人誌『昭和史講座』を中心とする一連の研究で、第五十二回菊池寛賞を受賞。『「特攻」と日本人』(講談社現代新書)、『昭和史七つの謎』(講談社文庫)、『明仁天皇と裕仁天皇』(講談社)、『東條英機と天皇の時代(上下)』(文春文庫)、『昭和陸軍の研究(上下)』(朝日文庫)など著書多数

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。『週刊文春』『文藝春秋』各編集長、専務取締役を歴任。作家。「歴史探偵」を自称する。『漱石先生ぞな、もし』(文藝春秋)で第十二回新田次郎文学賞、『ノモンハンの夏』(文藝春秋)で第七回山本七平賞、『昭和史』(平凡社)で第六十回毎日出版文化賞特別賞を受賞。そのほか『日本のいちばん長い日』『日本国憲法の二〇〇日』(文春文庫)、『聖断』(PHP文庫)、『15歳の東京大空襲』(ちくまプリマー新書)など多数の著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

9
日本史ではどうしても手薄になってしまう戦後史についてもっと知りたいと思い、読みました。日本史で学んだ人物が戦後の日本に影響を与えた人物や出来事にどのような影響を与え、どのような関係だったのかが分かって目から鱗が落ちました。2人の戦後の昭和についての対談も興味深かったです。父や日本史の先生、クラスメートにも勧めようか考えています。2010/11/16

たくのみ

8
時代を斜めに見てきた二人の戦後史のふりかえり。 「~帰り」「~崩れ」「~あがり」がキーワード。 この二人の対談では、「戦後」という言葉を「亜年号」として提案。 その定義は、「国民主権の下、二度と戦争をしない時代と民族」 という歴史認識、なのだ。 つまり、この定義で言うなら、 昨日、「戦後」は終わったといえる。 次に来る時代の「亜年号」が、 「戦中」や「混沌」ではない事を祈りたい。2014/07/02

田園の風

7
終戦直後、軍人、民間人等700万人の日本人が国外に取り残されていた。彼等は唄「かえり船」にあるように、深い悲しみを抱いて帰国したのだろう。戦争末期、大問題とされた国体護持から当然のように日本は民主化された。米ソ冷戦が深刻化し、朝鮮戦争を機に警察予備隊が発足した。岸の強引な新安保条約調印。保坂さんの言。東條内閣の元閣僚で、開戦の詔書に副書した男が、新安保をゴリ押ししようとしている。これが戦後民主主義の世代には堪らなく不快であったと。60年安保闘争である。戦争直後、戦中戦後の矛盾に煩悶する若者が悲しい。2016/12/04

Riopapa

5
終戦から田中角栄まで。一次資料の引用はじっくり読む価値がある。横井さんと小野田さんが帰国したのは,私が子供のころだったが,二人の間にこんなに違いがあったとは。2013/03/08

メロン泥棒

4
保阪正康氏と半藤一利氏による戦後日本に関する対談集。司馬遼太郎の言った明治以降の日本が40年周期で栄枯盛衰を繰り返しているという「40年周期説」について、繁栄の時代に育った人間が天下を取るとだめになるという分析は納得がいった。他にも「~くずれ」や「~あがり」などの時代という切り口も鋭く、その時代を生きた人間にしか分からない空気を感じられる対談になっている。2010/10/20

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