出版社内容情報
精神科医が男女論が陥る罠を分析しつつ、男女の違いという難問に「所有」と「関係」というキーワードを使って鮮やかにメスを入れる。男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む! 男と女はどう違うのか? 「性差」とは一体なんなのか? 人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。(講談社現代新書)
はじめに
第一章 「ジェンダー・センシティブ」とは何か
ジェンダーについて語るということ/「ジェンダー・フリー」をめぐって/バックラッシュのひとつの本質/ジェンダーは人間の本質なのか?/ジェンダー・センシティブ
第二章 男女格差本はなぜトンデモ化するのか
倫理観や価値観は脳には還元できない/性差の脳科学のでたらめぶり/差異を再確認したがる欲望/「脳の性差」は証明されていない/ホルモンの力とは?/女性はY染色体が欠けている「足りない性」?/ジェンダーは進化する?
第三章 すべての結婚はなぜ不幸なのか
非婚化はなぜ進行したか/結婚生活における根源的なすれ違い/ジョークに見るすれ違い
第四章 食べ過ぎる女、ひきこもる男
ジェンダー・センシティブな医療/“男性脳”で肉体は女性/精神疾患とホルモンの関係/「ひきこもり」の性差/摂食障害/「自傷行為」と「自己嫌悪」/「ヒステリー」は何を問うか
第五章 「おたく」のジェンダー格差
なぜ「おたく」なのか?/おたくとは誰のことか?/「やおい」文化の特異性/ビジュアル偏重の男性おたく/おたくにおける「立場」とは/「カップリング」の謎
第六章 男と女の「愛のかたち」
性愛になにを求めるか/ポルノグラフィー/男は顔、女は声/おとこソファー
終 章 「ジェンダー」の精神分析
はじめに「去勢」ありき/「倒錯」について/「女になる」ということ/女は存在しない?/ファルスの享楽、他者の享楽/女性だけが身体を持っている/母がつくる娘の身体/「女らしさ」の分裂/女性の空虚感/欲望の二大原理/「共感」と「システム化」/空間と時間/ジェンダーと感情/ジェンダーと言語/ヴァイニンガーの間違い/ラカンによるフェミニズム/もう「ジェンダー」はいらない?
おわりに
主要参考文献
斎藤 環[サイトウ タマキ]
著・文・その他
内容説明
男女の違いとは何か?どうして男女論にはトンデモ説が多いのか?難問を精神科医が明快に論じる。
目次
第1章 「ジェンダー・センシティブ」とは何か
第2章 男女格差本はなぜトンデモ化するのか
第3章 すべての結婚はなぜ不幸なのか
第4章 食べ過ぎる女、ひきこもる男
第5章 「おたく」のジェンダー格差
第6章 男と女の「愛のかたち」
終章 「ジェンダー」の精神分析
著者等紹介
斎藤環[サイトウタマキ]
精神科医。医学博士。1961年岩手県出身。筑波大学医学研究科博士課程修了。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、ラカンの精神分析、「ひきこもり」問題の治療・支援ならびに啓蒙活動。評論活動は、時事問題から、文学、美術、音楽、マンガ、アニメ、サブカルチャー全般に及ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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