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文学環境論集 東浩紀コレクションL

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  • サイズ B6判/ページ数 2冊/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062836210
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

批評界のトップランナー、東浩紀が二つの世紀を横断し構築した文芸評論の新しい視座。文学の可能性を大胆に切り拓く論文集と、時代と真摯に対峙し格闘する時評集との二冊組、900ページに迫る渾身の大著。

目次

essays(メタリアル・フィクションの誕生―2003‐2005;理論の断片たち―1999‐2006;作品論の断片たち―2000‐2006)
journals(存在論的、広告的(1999‐2000)
crypto‐survival notes(1999‐2001)
誤状況論(2000‐2001)
crypto‐survival notes #(2002‐2003)
crypto‐survival notes RePure(2003‐2004) ほか)

著者等紹介

東浩紀[アズマヒロキ]
1971年生まれ。哲学者・批評家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

34
2分冊中1冊目の後半に書評と推薦図書があります。今から20~13年前に注目されていたが、現在はそこまで重視されていない本や、当時と現在では評価の仕方が変わっている本などがあり、人文書を読む参考になります。最近「ゲンロンα」で著者の推薦本が紹介されていますが、本書で紹介されている本との異同を分析し、考察すると様々なことがいえると思います。まず、本書では柄谷、浅田、宮台、大澤、大塚と「ゲンロンα」には無い同時代の知識人の紹介がされています。ここに北田暁大が入っているので、今後読んでみたいと思います。ここに現在2021/04/28

みのくま

9
1999年から2007年までの東浩紀の作品批評や時評などをまとめた一冊。読むのにだいぶ時間がかかってしまったけど、とても興味深かった。著者が当時どのように作品や世間を眺めていたかが時系列に理解できた。文学的想像力はネットやゲームに侵食されているが「文学村」はそれに気づかないし、社会もポストモダン化、情報社会化されているのに旧来の知識人はキャッチアップできていない。この当時の東氏は、ある種の苛立ちと危機感を持って言葉を紡いでいたのだ。ただそれは裏返すと、まだ変革の希望を持って正面から孤軍奮闘していたのだろう2019/08/01

白義

4
通読して驚いた。今まで朧気にしか理解していなかった東浩紀の思考の形、流れがみるみるうちに把握できていったからだ。そして、デビューしてから今に至るまで、ずっと同じことを一貫して主張し続けていることもである。東浩紀の議論は根本は簡単だ。現代はもはや何かをベタに信じ啓蒙することが難しい環境だ。そんな状況でどうやったら正義や思想は生き残るのか。その論点や人間のあり方自体を成り立たせる環境や構造を分析することによって新たな思想について考える。その思考の必要性を訴える。それを10年以上、東氏はやり続けてきた2011/03/04

耳クソ

1
〈選ぶ道がなければ、迷うこともない。私は嫌になるほど自由だった。〉(安部公房「鞄」)2019/08/30

れどれ

1
現代思想の分野では主にフランス現代思想を築き上げた先人によるタームを哲学に明るくない層にも理解しやすく運用しており一読みでオベンキョした気分に。表象文化論ではオタク文芸の現在をスリリングに暴きたててくる。しかしどちらもなかなか先を見据えた語りはしてくれない。比べると情報社会論に属する話題では攻めっけたっぷりに未来形の文法での批評が並ぶ。これが最も読み応えあった。あちこちの雑誌に掲載されてきた原稿の寄せ集めらしいこの本では、類似の文意はたしかに多いのだけど、却って東浩紀その人の言い分が伝わりやすくていい。2017/01/29

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