リストラ屋

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062821032
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

投資家をあざむく仮面を剥ぎ取れ! 「市場と投資家を欺こうとする奴は、絶対に許さん!」。米国ファンドからコストカットの手腕を買われて名門スポーツ用品会社の社長に就任した蛭田明。暗い過去を背負い、人を人と思わぬ非情さで次々と社員の首を切り、彼らを絶望の縁に追い込んでいく。 片や、自らはストックオプションで莫大な報酬を得ようと、役員たちを恐怖政治で支配して粉飾決算に荷担させ、アナリストを抱き込んで株価を上げさせる。 粉飾のカラクリにつけ込んで大儲けをたくらんだカラ売り専業ファンド「パンゲア&カンパニー」の北川靖だが、リストラの犠牲者たちのあまりに理不尽な現実に、いつしか義憤を募らせていく。蛭田と北川の対決はどちらが勝つのか?

黒木 亮[クロキ リョウ]
著・文・その他

内容説明

「こいつらまとめて売り叩く!」社員を切り捨て、報酬丸儲け。強欲コストカッター、群がる投資家たち。『巨大投資銀行』の著者が現代資本主義の病根を描く。

著者等紹介

黒木亮[クロキリョウ]
1957年北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。銀行、証券会社、総合商社勤務を経て作家。2000年、国際協調融資を描いた『トップ・レフト』でデビュー。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュラフ

11
会社の利害関係者は、株主・取引先・従業員の三者である。個人的な見解だが、会社の発展を真剣に考えるのは従業員であり、会社はまず従業員を大切にしなければならない。投資ファンドの求める短期的利益による株主価値向上は会社の長期的視野に基づく経営を阻害するだけである。この小説では、投資ファンドが送り込んだ経営者が会社を食い物にして、自分だけが利益を手にして多くの従業員を不幸に陥れているさまが実によく描かれている。会計上の粉飾の様子もわかりやすく書かれており、初心者にとっては企業与信の見方について勉強になる本である。2014/03/23

あっくん

9
「カラ売り屋」シリーズの長編。今回のカラ売り屋のターゲットは業績不振のスポーツ用品メーカー。新しく社長となった蛭田による容赦ないリストラと粉飾決算を暴くべく、世界中を飛び回りながら不正の証拠を集めていく様は、まるで探偵や警察小説のような趣がある。 最後は不正が明るみになって悪徳経営者は失脚し、カラ売り屋が儲かるというお決まりのパターンに帰結するのだが、様々な業界の知識や動向、また金融知識を得られるのがこのシリーズの醍醐味。引き続き別の作品も読んでいこう。2022/10/08

terukravitz

3
図書館本 ★★☆☆☆2017/08/06

てつJapan

3
【○】粉飾まがいの蛭田の手口を財務諸表から暴いていく過程が面白かったです。今後財務諸表を見るときに参考にできそうでした。蛭田と組んだ投資銀行などが健在なので、次作があれば叩き潰してほしいです。2016/04/23

ゆうろう

1
黒木亮氏の経済小説は読ませるなぁ〜と思っていたが、この著作は経済小説として1番感動した!400ページ近い長編だが、登場人物それぞれの描写が素晴らしい。登場するレストランやホテルの記述も、しっかり取材している証。良い経済小説に特有の臨場感があり、場の展開も、くぅ〜たまらん‼︎ 男女の絡み描写が皆無なのも個人的には宜しいかと…(とかく経済小説のそれは手慣れておらず、何かと中途半端?)。読み進める中で、特にP200, 350, 361の描写に、不覚にも目頭が熱くなった。重奏的にストーリーが絡む納得の経済小説❗️2021/12/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/503821
  • ご注意事項