出版社内容情報
サンデル教授の言う「自由」の意味がわかる作家・橘玲氏の超訳による話題作が待望の文庫化。話題沸騰の「ハーバード白熱教室」では理解できなかった本当の「自由と正義」の意味が、本書を読めばわかる!?
内容説明
全米に大論争を巻き起こしたベストセラーを人気作家・橘玲が超訳!奇想天外かつ強烈な説得力で、売春婦、シャブ中、悪徳警察官等々、これまで「不道徳」とののしられ、蔑まれてきた人々の「正義」と「自由」を徹底的に擁護する。薄っぺらな常識、道徳観はことごとく吹っ飛び、今日から彼らこそ、あなたの「ヒーロー」になる。閉塞ニッポンを打ち破る驚異のリバタリアン・ワールド。ノーベル経済学賞受賞フリードリヒ・フォン・ハイエク推薦。
目次
売春婦
ポン引き
女性差別主義者
麻薬密売人
シャブ中
恐喝者
2ちゃんねらー
学問の自由を否定する者
満員の映画館で「火事だ!」と叫ぶ奴
ダフ屋〔ほか〕
著者等紹介
橘玲[タチバナアキラ]
1959年生まれ。2002年、金融情報小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。同年、「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)がベストセラーになる
ブロック,ウォルター[ブロック,ウォルター][Block,Walter]
1941年、ニューヨーク生まれ。コロンビア大学経済学博士。オーストリア学派経済学者。リバタリアン/無政府資本主義者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ステビア
12
一風変わったリバタリアニズム入門書として。面白いよ。2014/10/25
ako
5
禁止されてるもの・悪いと目されているものに対して、一石どころか岩石さえ投じる一冊。リバタリアンって徹底するとこうなるんだなというのがわかった。タブーに次から次へと挑んでいくのを読むのはなかなかスリリングであり、高校生くらいからの論理トレーニングにもいいかもしれないねって思います。ただ、個人的にはこういった考え方には共感しちゃうけど(!)、とっても極端だし嫌う人は多いと思います。こういう考えを否定するのは結局「人間らしい」とされてる、イヤったらイヤ!ていう頑迷な感情でしかないんだろうな。私は嫌いじゃないな。2012/04/19
ドクターK(仮)
4
売春婦やポン引き、麻薬密売人など、一般に不道徳とされている職業を、リバタリアニズムの理論に基づき徹底的に擁護する。市場経済は万能であり、国家は全くの無能であるという前提が仮に成り立つのなら、著者(あるいは訳者)の主張は論理的には正当化できるのだろう。しかし、それはあくまでも「論理上」の話であり、人々が抱いている一般的な倫理や道徳とは対立してしまう。そこにあえて挑戦するのが本書の肝だということは十分承知しているが、それでも日常生活に染み付いた道徳感情を根底から覆すのは、なかなか難しいのではないだろうか。2017/02/28
にゃん吉
3
リバタリアニズムを純理論的に突き詰めると、現在の社会で違法とされている仕事等がどう評価されるかを示し、リバタリアニズムを紹介する内容です。確かに、現在の社会通念からは、「不道徳」ということになるかと思いますが、少なくとも、リバタリアニズムがいかなるものかを理解する頭の体操として、面白い。読んだ時期もあり、リバタリアニズムから見ると、コロナ禍で発生した諸事象(国家の非常事態宣言による商業活動等の制限、出入国制限、経済対策、マスクの転売問題等々)は、どう評価されるんだろうとか、そんなことも気になりました。 2020/06/05
安藤スミス
3
序文を読んで訳者のオ○ニーが臭すぎて読むのをやめようかと思ったが、一応全読。途中もところどころ臭さを感じたが結局あとがきでネタバレ。直感は正しかった。言いたいことはわかるが、訳者の超訳がキモすぎて肌に合わない。時間の無駄だった。2018/07/08