講談社+α文庫
機長の心理学―葬り去られてきた墜落の真実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062810401
  • NDC分類 687.7
  • Cコード C0198

内容説明

墜落。たった一つのミスが悲劇を招く航空機事故。右と左のレバーを取り違える、時差ぼけと倦怠感、コクピットクルーたちは眠りの中…。事故原因には複数の要素があり、単純な「パイロットエラー」という汚名の下に、根源的な「ヒューマンファクター(人的要因)」が無数に隠蔽されているのだ。「誰にでも起こりうるミス」が懲罰の恐れなく、正当に受けとめられ、じゅうぶんに調査研究されない限り、悲劇は繰り返されるのだ。

目次

第1章 生け贅が必要だった航空創成期
第2章 生死をわけたコミュニケーション
第3章 有視界飛行の限界
第4章 機長の心理を支配したもの
第5章 男のプライド
第6章 ヒューマンファクター・人的要因
第7章 自動操縦と「退屈」
第8章 同調と偏側性
第9章 居眠りパイロット
第10章 規制緩和の弊害
第11章 安全への道

著者等紹介

ビーティ,デヴィッド[ビーティ,デヴィッド]
英国海外航空・元機長。1919年、スリランカ生まれ。パイロット、心理学者。イギリス・オックスフォード大学マートンカレッジを卒業後、1940年、英空軍に志願し、第二次世界大戦中に沿岸防備隊のパイロットとして活躍し、空戦殊勲十字章を2年連続受勲。戦後、1946年、空軍少佐からBOAC(英国海外航空)に転じ、大西洋横断航空路の確立に功績をあげる。1999年12月没

小西進[コニシススム]
1937年、大阪府に生まれる。大阪府立大学農学部を卒業し、1962年、パイロット要員として全日空に入社。1972年、YS‐11の機長となる。さらにB737、B767と、25年間の機長歴を持つ。1997年の退職から2000年末まで、同社の乗務員カウンセラーや教官として、多くのパイロットたちを指導(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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うえ

10
「最近の実験では、西に15時間の時差を移動して2日間滞在しても、自宅と同じ生活リズムは崩れず、一貫して12時間ごとに眠気に襲われることがわかった。一日の時間帯のなかでも、操縦技能はリズム変化があり、午前3時から6時までのあいだが最悪である。チェルノブイリ原発、エルズミア・ポート、スリーマイル島原発事故などの大惨事が起こったのもこの早朝の時間帯であるが、航空機事故も際だって多い。最近、ある科学者が空の旅を「人類生態系への侵害である」と表現したが、すくなくとも人の体内時計への影響についての研究は行われている」2019/06/13

DualBlueMoon

1
思い込みはだめ。なんでもそう。2019/09/11

ジャガラモガラ

0
高品質を低価格でというのが当然のようになっている現状はかなり危険な状態ではないだろうか?企業ではなく一人々々が品質はお金で買うものと意識する事が必要だと思う。2017/11/30

安瀬内喬

0
ヒューマンエラーについて、いろいろと勉強になりました。日常にも役立つヒントがいっぱいです。2011/12/20

uncomaso

0
世界中の航空機事故を例にパイロットたちの心理描写を説明している。2010/02/27

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