出版社内容情報
秋だ！ 祭りだ！ なんじゃこれ？ 地元民も恐れる泥の神様、悪態だけが飛び交う異常空間…椎名誠厳選、国内の“ありゃまあ”な祭りを綴った写真エッセイ春夏編の続編。単行本未収録の２編も追加！
内容説明
日本全国、男たちが本気で探したのは「ありゃまあ」と思わず言いたくなる“ちょっとヘン”なお祭り。そんな１０月から３月までのお祭りを集めた秋冬編。泥の神様に抱きつかれ、悪態にまみれ、燃えさかる火に気おされる。全国の仰天お笑いよろこびまつり。
目次
パーントゥ―沖縄・宮古島市
笑い祭り―和歌山・日高川町
野神祭り―滋賀・大津市
王子宮秋祭―高知・室戸市
あえのこと―石川・鳳珠郡能登町
悪態祭り―茨城・笠間市
花奪い祭―岐阜・郡上市
平笠女裸参り―岩手・八幡平市
鳥羽の火祭り―愛知・幡豆郡
砂かけ祭り―奈良・北葛城郡
和良比はだか祭り―千葉・四街道市
ガウンガウン祭り―鹿児島・いちき串木野市
勝山左義長―福井・勝山市
著者等紹介
椎名誠［シイナマコト］
１９４４年生まれ。作家。「本の雑誌」編集長。写真家、映画監督の顔も持ち、幅広く活躍する。’８９年に『犬の系譜』（講談社文庫）で吉川英治文学新人賞、’９０年に『アド・バード』（集英社文庫）で日本ＳＦ大賞を受賞した（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nori Shamp
6
こんな変わったお祭りが日本の各所に存在するとは・・椎名誠と取材班の着眼点は面白い。ありゃまあなお祭りではあるが、有名なお祭りと同様に現在もちゃんと継承されている事がすばらしいと思う。また、その歴史的背景も興味深い。写真家でもある椎名は、少し引いた位置から祭りを眺め、独特の視点で事象をとらえる。そして独特の語り口が、読者に祭りを見てみたいと思わせるのである。2011/10/08
うたまる
2
日本全国の珍祭奇祭を巡るお祭り紀行の秋冬編。収穫の喜びに浸る時期のためか、春夏編よりエモーショナルなものが多いようだ。中でも、腐れ汚泥をまき散らす「宮古島のパーントゥ」、怒号が飛び交う「愛宕山の悪態祭り」、狂気の沙汰としか思えない「鳥羽の火祭り」などが一頭地を抜いている。特に「鳥羽の火祭り」133頁の巨大松明に集団で飛びつく様は、外国人なら皆「Oh!Crazy!」と顔を背けることだろう。これで終わるのは勿体ない。日本にはまだまだマイナーな奇祭があるはず。是非続けて欲しい。無知で無礼な椎名誠を降ろした上で。2017/10/13
ダンスにホン！ころりん
2
20110915第１刷発行 121229読了 200803「自遊人」の連載に加筆 この春のトークイベントで購入後なぜかずっと積読本だったけれど、ものすごく面白かった。今手もとに手帳がないのが残念だけど、祭りの日程をメモしておきたい。個人的には 3位 第八話 女白装束美しい雪中行進（1月 平笠女裸参り @岩手八幡平市） 2位 第十話 めんたまつながり砂かけ男（2月 砂かけ祭り@奈良北葛城郡） 1位 第九話 夜空に映える紅蓮の炎（２月 鳥羽の火祭り @愛知県幡豆郡） みにいくシリーズ続けてください2012/12/29
hirayama46
2
春夏編よりもこっちの方が奇祭が多い感じだったかなあ。沖縄の泥かけと奈良の砂かけはやはりかなり異常と言ってもいいだろうと思います。人為的に穢れをつけることで～というやつなのでしょうが。/鹿児島の祭り、人参で陰茎を表現するのはまあわかるのですが、米袋で睾丸を表すって芸が細かいな……。そこまでしなくても。2012/06/30
・・・と見た。
2
日本全国のちょっとあるいは非常に変わっている（と思われる）お祭りをめぐるルポの秋冬編。 人知れず行われているような小規模なお祭りや、その地域では有名なものまでいろいろ取り上げられています。 中には、後継者もおらず、近年住宅地として開発された結果、新しい住民からは迷惑と言われ、もうどうしようもないほどに投げやりになってしまっている祭りもあるようです。 祭りごとのギャップというか落差というか、そういったものが感じられるところもおもしろい。2011/10/02
