講談社文庫
あなたの余命教えます

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  • サイズ 文庫判/ページ数 363p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062769051
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

もしも人間の余命が正確に予知できたら? 定年を4年後に控えた永関恭次は、ある日国際アガスティア研究所という組織を知る。そこではデータマイニングの高度な技術から人の「余命予測」ができるという。

内容説明

定年を4年後に控えた永関恭次は、ある日、ゲノム解析、予防医学、そしてデータマイニングの先端技術を駆使して、人間の正確な「余命予測」をビジネスとする研究所の存在を知る。余命検査の説明会で偶然居あわせた永関と4人の男女。残された寿命をはっきりと自覚した時、彼らの人生の風景が大きく揺らぎ始める。

著者等紹介

幸田真音[コウダマイン]
1951年生まれ。米国系金融機関で債券ディーラーなどを経て、’95年作家に。雑誌・新聞での執筆活動だけでなく、テレビのコメンテーターやラジオのパーソナリティーとしても活躍。また、前政府税制調査会、財務省財政制度等審議会などの委員も務め、現在、日本放送協会経営委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

64
聞かなければ気になって、聞いてしまえば後悔する。知ることで怯え、知らないことで悩む。人はなんて身勝手で欲深い生き物なのだろう。命を商品化する嫌悪と、微かな犯罪の香りを漂わせ、未来を誰かに握られているような、思考や行動を操られているような得体の知れない気味の悪さを感じていた。教えられた余命、知ることの無かった“生”の期限。“死”が目の前に提示された時、人はどのようにその現実を受け止めるのか。自分の余命を調べる者、家族の余命を調べる者、自分のために他人の余命を調べる者。誰が何のために?余命ビジネス…恐るべし。2023/04/08

川越読書旅団

44
余命予測に翻弄される5人の被験者達と、彼らそれぞれの思惑が巧妙に描かれており、今作は女史が得意とする経済小説ではないものの、それなりに楽しめた作品。2018/02/12

Walhalla

26
幸田真音さんの作品の中でも、経済金融小説ではない方の作品でした。 データマイニングの技術によって、人間の余命予測がビジネス化されるお話しですが、私も以前、(ほんの少しだけ)オペレーションズ・リサーチを学んだこともあり、興味深かったです。その真相は別として、物語は「アガスティアの葉」にも触れられておりますが、いつの日か、これらの技術が予防医学の基礎となり、余命予測が可能になる日が来るのでしょうか・・・。 どちらにしても、自分の寿命を知るというのは、やはり怖いです・・。2017/05/22

BluePlanet

11
★4.1(2.90)2008年3月発行。なんとアガスティアのことが出てくるとは。ただ、1990年代に一時流行った青山圭秀氏の「アガスティアの葉」とは設定が若干異なりましたね。もしかして、同じ?と思ったら、こちらは、遺伝子や様々な個人情報をコンピュータで余命を計算するというもの。この本も小説としては、結構前半から後半手前までは、ぐいぐいと引き込まれていきました。ただ、何故が、幸田さんの作品はいつも最後が息切れしてしまいますね。最後どう展開するのかと思ったところで・・・なんかもう一工夫あると面白いのに残念。2020/03/14

Chee

3
どんな展開になるのかな~と思って読み進めるのが楽しみでした。結末は・・・、こんなもんか、という感じ。ちょっと尻つぼみな気もしますが、仕方ないのかな。煙に巻かれる感じでしたが、そんなに読後感は悪くなかったです。2020/07/16

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