内容説明
信長以外に覇権を握る可能性のあった者は誰か。秀吉と他の武将との決定的な違いは女性の好み！？一乗谷の要塞都市の完成度は。乱世を生きた女たちはどこが違う。戦国大名が常勝を宿命づけられた社会構造とは。歴史コミック『センゴク』とのコラボから生まれた、戦国を知る論客たちが通説を覆していく論考集。
目次
序章 『センゴク』を語る
第１章 『センゴク』権兵衛、波瀾万丈の人生
第２章 『信長公記』はこう読む！
第３章 『センゴク』を体感する山城の真実
第４章 幻の戦国都市一乗谷の全貌に迫る
第５章 信長上洛時の群雄勢力と覇権の可能性
第６章 「現場の人」としての秀吉
第７章 久太郎と龍興―運命を分けた二人の若武者
第８章 軍師は歴史のヒーローである
第９章 「キャラ立ち」した戦国の女たち
第１０章 戦国大名の心休まらぬ日常
著者等紹介
宮下英樹［ミヤシタヒデキ］
漫画家。石川県出身。２００１年「第４４回ちばてつや賞ヤング部門大賞」を受賞し、同年「ヤングマガジン」でデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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兵士Ｏ
17
ヤンマガで連載がずっと続いていたこの漫画。僕はてっきりこの作品の主人公仙石権兵衛は架空の人物だと思っていました。戦国時代の「センゴク」に姓をかけているし、この時代の主な合戦や事件にはほとんどかけ合っているからです。でも、作中で「仙石家譜」という仙石家の古文書が出てきて、やたらと凝った演出をするなあ、と思っていました。そして、某中古書店でこの本を手に取って驚愕の真実に呆然！ 主人公が実在したというだけでなく、歴史的事実に基づいてストーリーが練られているとは！ 他にも俯瞰した一乗谷など、凄いですよ、この萬画！2022/11/07
ホークス
6
漫画「センゴク」の副読本を再編集した文庫。学者、作家、城郭研究家等が、センゴクをお題に戦国時代について解説する体裁だが、実際は戦国時代オタクが自分の得意分野を愛を込めて語っている本で、そこが面白い。書き手の抑えきれない拘りが溢れていて微笑ましい。武器や装束に関するコラムもあり、コンパクトながら素人の興味のツボを押さえていると思う。改めてこの時代の魅力を認識した。2015/10/26
なつきネコ
4
なかなか、面白かった。センゴクをテーマに戦国時代を解説した一冊。中溝もなかなか、興味深く、マニアックながら、山城の構造では、どれだけ山城の防御が高い、掘りの構造や虎口らの解説に、実際の山城、特に小谷城を持ってきたあたりはわかりやすい。個人的には秀吉の人間解説はおもしろかった。上に気に入られる為に明るさを演出したが故に、上がいなくなった事により暗さが晩年ににじみ出た。だから、秀吉は根っ子からの部下だった。なるほど、納得した。2015/06/08
