内容説明
徳川憎し!仙台の覇王・伊達政宗は虎視眈々と天下を狙っていた。機は熟したとみた政宗は、支倉常長らの遣欧使節を派遣する。ローマ教皇に謁見して帰国した常長らには、ある重大な密命が託されていた!迫りくる徳川の魔の手。政宗の野望は果たされるのか!?壮大なスケールの戦国時代小説。
著者等紹介
志茂田景樹[シモダカゲキ]
1940年静岡県生まれ。中央大学法学部を卒業し、様々な職業を経験した後、1976年『やっとこ探偵』で、第27回小説現代新人賞受賞。1980年『黄色い牙』で第83回直木賞受賞。ミステリー、歴史、童話、エッセイ等、幅広いジャンルで意欲的に執筆活動をする傍ら、“よい子に読み聞かせ隊”隊長として、全国津々浦々に出向き、絵本読み聞かせ活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
木賊
2
初・志茂田景樹さん。徳川家康の死後、天下取りに向けて策動を開始する伊達政宗。それに振り回されつつ、伊達家を守ろうと奔走する片倉重長の一人称語り。ですます調の時代小説は初めて読んだが、重長の年齢・立場を考えるとやや違和感があるかも。慶長遣欧使節やキリシタン、そして海外情勢を背景に語られる『伊達政宗』は新鮮だった。2013/06/01
yoshimixx
0
史実をうまく絡めたストーリー展開が、本当にリアルに感じられました。志茂田さんの解釈が、とても面白いなと思いました。2014/01/29
椿姫 海帆
0
宮城県南部に住む、地元大好きっこの私にはたまらない1冊でした。また、片倉重長がお好き、という方にもオススメかと。政宗好きな方には物足りないかも……。作中、とても印象深いのは、政宗の最後の言葉。これには涙が滲みました。震災により、沿岸部はもちろん、内陸部も少なからず被害を受けて。1年以上が過ぎても、遅々として進まない復旧・復興ですが、仙台潘祖伊達政宗と、重臣片倉小十郎重長、難しい時代の流れの中で渡航した支倉常長たちの物語に触れ、励まされる思いがしました。2012/06/06
mitsu44
0
伊達政宗の生涯を読みたかったが、有名な片倉小十郎景綱の息子重長を語り口とする家康死後の話。イスパニアと組んだりして徳川を倒す策を巡らせる政宗と大殿と伊達家・仙台藩を守るために尽力する重長。語り口が斬新で面白かった!2009/11/30