内容説明
賄賂が横行する共産主義体制下のベトナム。巨大プロジェクトの入札をめぐり、邦銀事務所・真理戸潤の前にアジア経済の裏を渡り歩いてきた大手米銀のシンや、急成長を続ける香港の証券会社ペレグリンが立ち塞がる。そのとき未曾有の闇が彼らを飲み込もうとしていた!圧倒的リアリティで描く国際経済小説。
著者等紹介
黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒業、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンス、貿易金融など数多くの案件を手がける。2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kyu_zae_mon
3
アジア通貨危機のころのベトナムのプロジェクトファイナンスが題材。当時のベトナムの描写やプロファイを取り巻く金融機関の人たちの動きはダイナミックで面白かった。2020/07/18
さかす
3
中々の長編作。海外赴任は外国人で舐められるし、文化の違いもあって難しいだろうけど、旅行で行くのとは違う面白さがありそうで挑戦したいと思った。2018/08/21
HA
1
いつまでも忘れずに待ってる 自身に重なり感動した。 そうはならない道を取ってしまったが。 良い本だった2023/08/10
kaikoma
1
実話とフィクションが混在している所が、却ってストーリーに厚みを持たせています。20年以上の前の未成熟なアジアの混沌とした様子が目に浮かびます。個人的には良く知っている街の様子も出て来て、何となく郷愁すら感じてしまいました。2020/02/16
藤澤謙光
1
久々の長編。盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。かな…2015/12/21