内容説明
兄妹仲の良かった息子や娘に醜い相続争いを嗾けた貪欲なハイエナどもは、絶望の淵にあった老婆の死を待っている。老婆に気力を吹き込んだのは、皮肉にも泥棒に入った青年だった(表題作)。著者がデビュー当時手がけた珍しいショートショート(『異次元の夜』)も収録。息を呑むどんでん返し。驚きに満ちた作品集。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年埼玉県熊谷市生まれ。青山学院大学卒。10年間のホテルマン生活を経て、1969年に『高層の死角』で江戸川乱歩賞を、1973年に『腐蝕の構造』で日本推理作家協会賞を受賞。1976年、『人間の証明』でブームを巻き起こし全国を席捲、『悪魔の飽食』で731部隊を告発して国際的な反響を得た。2004年、第7回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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