講談社文庫<br> ヴォイセズ/ヴァニーユ

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講談社文庫
ヴォイセズ/ヴァニーユ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 203p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062739245
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

耳の異変に見舞われ危機に陥る女性航空管制官が、盲目の青年との邂逅を通して立ち直っていく「ヴォイセズ」。突然訪れたフランスで男に殴られ、顔に傷を追った元OLと彼女を愛しむフランス人男性達を描く「ヴァニーユ」他1篇を収録。再生を謳い、“失われた者”への限りなく優しい眼差しに満ちた傑作中篇集。

著者等紹介

赤坂真理[アカサカマリ]
1964年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。雑誌の編集に携わり、小説を書きはじめる。’95年「起爆者」でデビュー。2000年『ミューズ』で野間文芸新人賞受賞。心の痛みや時代との「ずれ」を、体感を通して描く
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

283
赤坂真理は4作目だが、小説は初めて。表題の2つの中篇と、短篇を1篇収録。表題作はともに身体感覚を描く。その意味ではちょっと山田詠美に似ていなくもない。ただし、こちらの方がより皮膚感覚的だろうか。どちらも身体が開かれてはいるのだが。この「開かれている」というのは、不特定の他者に対してではなく、自らの感覚の解放なのであるが。2篇共にちょっと変わった愛のあり方を描くが、「ヴァニーユ」は、マゾヒスティックで自己完結的であり、「ヴォイセズ」は他者との関係性の中に自己があるといえるだろうか。可能性は感じる小説だ。2017/11/05

ミツ

4
人間の知覚への異常なこだわりと、卓越した言語感覚で書かれた言葉によって描き出されるイメージが鮮烈な著作。 感覚的な物事を周到に計算された複雑な論理へと還元することができる、かなり頭のいい人だと思う。 身体と知覚、言語とコミュニケーションについて、突き詰めて考えられている。佳作。2010/05/01

あおきめ

2
精神的苦痛を身体の痛みとして表現。 失われた者だけの特権、がなんとなくぐっときた。2018/11/17

ぶらしゅうへい

1
第六感を超えた感覚を部分的に楽しめた。2017/06/10

ぱぴこ

1
感覚的な描写に、飲み込まれそうになった。とくに、『ヴォイセズ』は、読んでいるだけで、頭がくらくらした。ささやかな話だけど、共感できる部分が多かったので。2012/09/16

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