内容説明
殺人現場に置かれていたフクロウ像の意味は何か?捜査を進めるうち、テリーはすべての手掛かりがボッシュを犯人と名指ししていることに気付く。一方、裁判で苦戦中に殺人容疑をかけられ、窮地に陥ったボッシュは思いがけない行動にでる。現代ミステリーの雄コナリーが、人の心の奥深くに巣くう闇を抉る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
408
【原書】いやぁぁぁぁ、めっちゃ面白かった!職場で昼休みにまで読まされた。ボッシュ、カッケーぜ、そしてわたしはバディが好き(笑)実際に読んだのはこちら:https://bookmeter.com/books/139069582019/05/21
ケイ
103
さすがにボッシュ。マッケイレブがシリーズにならなかったのが対比されるとよくわかる。自己を憐れむ男では、闇の深さを分かっている者には太刀打ち出来ないのだろう。コナリーはこの作品のタイトルを、チャンドラーが短編集『事件屋稼業』の序文において「街の通りは夜よりも暗きもので翳っていた」と記していたのがきっかけだと謝辞で述べている。マッケイレブのバディ・ロックリッジのズレたところがいつも全体に与えるやわらかさがとても好き2018/02/06
キムチ27
59
ち密に計算された伏線が幾本も。。終章、テリーは「正しいコースに乗っている」と。。そして涙が渇いた表情。眼前に浮かび上がる様な。地味と言えばそれまでだが随処で繰り返されるニーチェの警句が効く。個人的にこういったサスペンス 好き。コナリーらしく、既出の個性的メンバーを配置し、計算した尾根を歩かせる。組織で、処世に長けた奴ほど「何の権限も何の資格もない」奴を真っ先に虐める、相手が有能なれば尚更。あるある風景だが振り回されたボッシュとテリーの苦闘は命と生活が掛っている。グラシエラとの緊迫した空気・・治まればいいが2022/02/16
KAZOO
58
マッケイレブの作品を読んでいないのであまりわからないのですが、結構緊張感が漂っていて楽しめました。マッケイレブから見たボッシュというのも新鮮味があってよかったと思います。犯人扱いにはなるわけですが、かえって安心して読むことができます。2015/03/08
巨峰
54
ボッシュ単独作よりもボッシュの抱える闇とか危うさを実感できたと思う。アンチヒーローすれすれじゃないかなぁ。2021/12/13