内容説明
元禄十五年十二月赤穂浪士四十七名の吉良邸討ち入りから、数えて三百年。ここに歴史時代小説の名手が揃う。愛され続けてきた「忠臣蔵」に吹き込まれる新たな息吹。十の名品をお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひより
3
広く知られているものとは少し違った忠臣蔵たち。 別な角度から見ていたり、主人公が表からは見えない人だったり。 普通の忠臣蔵に厚みが増す感じ。 ★3.52022/06/13
タツ フカガワ
3
大石内蔵助と赤穂浪士の吉良邸討ち入りまでの臥薪嘗胆の日々を正調とするなら、これは彼らの周辺にいた人たちの目を通して描いた10編のスピンオフ「忠臣蔵」アンソロジーと言えるかも。なかで印象的だったのは、義士ではあるが忠臣ではなかった男の矜持を描いた池宮彰一郎「千里の馬」。大石内蔵助の妻りくの母子愛を描いた安西篤子「残る言の葉」には思わず涙しました。2017/12/05