出版社内容情報
落語家から学ぶ、「暗記」の極意!
なぜ落語家はあれだけ多くの噺を覚えられるのか? 落語家の日常生活、接している人などから「暗記の真髄」について縦横無尽に語り尽くす。
内容説明
芸歴40年の落語家が伝授する秘伝の暗記術。「毎日一行の日記」「リズムとメロディーで覚える」「長屋の間取りやキャラの趣味まで考える」。
目次
第1章 暗記しやすい人、しにくい人(“覚え上手”は案外大成しない;噺家見習い・立川寸志誕生 ほか)
第2章 前座(新人)はまず真似なさい(楽屋仕事が認められる第一歩;古参の前座が教えてくれたこと ほか)
第3章 二つ目(中堅)は状況も覚えなさい(二つ目は自力で生きねばならない;的確なヨイショで味方を作る ほか)
第4章 真打(ベテラン)は広い視野で物事を見なさい(立川流昇進には唄と踊りも必要;仕事に幅を持たせる厚み ほか)
第5章 記憶力vs.忘却力(芝居から学んだ知識の使い方;人の脳の容量は決まっている ほか)
著者等紹介
立川談四楼[タテカワダンシロウ]
1951年、群馬県に生まれる。落語家。高校卒業後、立川談志に入門。古典本格派の実績があり、創作文芸落語のパイオニアとしても活躍。テレビ、ラジオの出演、講演のほか、新聞、雑誌に連載エッセイやコラムを書き続けている。特に「修業」や「日本語」に関する講演は、学校、企業、団体からの依頼が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi_N
32
覚えるためには、声に出して定着させることが必要。使いこなせるためには、更なる努力が必要。2018/09/10
anco
11
自己啓発本っぽいタイトルですが、中身は談四楼さんの前座の頃からのエッセイでした。前座、二つ目、真打となっていく中で落語とどう向き合い、噺を覚えていったのか、仕事のなかで記憶力がいかに役立ったかなど、おもしろいエピソードが語られていました。記憶術に関しては「集中して反復する」に尽きるそうです。2018/01/19
時次郎
4
記憶術のカテゴリー入るような本の題名が付いているが、この本は落語家の修行時代を描いたエッセイだと思う。天才落語家「立川談志」の弟子としての苦悩や前座から二つ目になっていく過程での、落語のプロの記憶方法等が 書かれていて落語ファンとしては、とても楽しめた。それにしても、落語家が書いた本は本当に読みやすい。リズムが良いからだろうか。2014/01/12
岩井 靖
3
落語家・立川談四楼による記憶力に関する本であるが、私が注目したところは一行日記のところである「ある日の日記に「やきめし」とだけ書いてあった。それだけでその日のことがありありと想い出された。師匠の談志から怒られたことなどフラッシュバックのように映像として流れた」私もそのような経験はあります。一行日記おすすめいたします。 2012/07/17
らる
2
声に出せ、音で覚えろ。リズムとメロディーで覚える/まず体が覚える、次に頭で理解する/若き日の失敗は笑い話、思い出話になる/下手でも堂々としているのがプロ。落語家も年をとれば噺を忘れたり、人名を忘れたりする。それをアドリブで堂々と補う。登場人物になりきっていると自然とそれが可能になる/人気が出ると、似通ったことしかできなくなる(期待されてるものしかできなくなる)/記憶術の答えは「集中して反復しろ」これ以外にはない。2022/03/08