内容説明
「僕の自慢は社員です」―東洋水産の創業者・森和夫は胸をはった。築地魚市場の片隅に興した会社が、今や“赤いきつね”のCMで有名な一部上場の大企業に育った。燃えるようなチャレンジ精神で、商社の横暴、特許抗争を勝ちぬいた。財テクに走らず実業のロマンを追求した経営者のすべてを描く実名経済小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こごろう
13
実名経済小説とあってワクワクしながら東洋水産に思いを馳せながら読んだ。現在の日本ではこういう会社および人物は出ないだろう。ものづくりに命をかけるサラリーマンの男たちのかっこよさに当時の日本を魅せつけられた。2012/10/02
トダ―・オートマタ
6
東洋水産の創業物語。本書では東洋水産は真っ当な経営をやってきたということを本書では言いたかったと思う。 2012/06/02
ジェンダー
4
マルちゃんでよくする知られている東洋水産の創業時からのお話が書かれていますマグロの取り扱う仕事から始まって資金繰りに苦労しながら30年社長として東洋水産を率いてきたのですが、人事やアメリカ進出での赤字など人のせいにせず、資金調達や第一物産との様々な交渉においても正直に真っ正面からぶつかってやりあうそういった人柄がいろんな人をひきつけて行くのかの思いました。この本を読んでいると泣き寝入りせずおかしいと思うことはしっかり言わないと悪い方向に進んでいくのかと思いました。2013/06/19
牧神の午後
4
マルチャンで有名な東洋水産創業者をモデルにした実名小説。三井物産からの独立闘争、アメリカ市場進出時の日清食品との特許争いの二つを前半、後半の山場にしつつ、創業者森和夫の真直ぐで頑固一徹、それでいて好感のもてる人物像を描いている。それにしても作中での安藤百福のイヤな奴っぷりは、個人的な恨みでもさくしゃにあるのか?というくらい。プロジェクトXなんてクソクラエな内容で苦笑。2012/01/11
山河童
3
文学部の僕には難しい本でした笑。飾らない社長か。実際にいたんですかね?森氏の忍耐と芯の強さには惚れるは。社長とはどんな人間がベストなのか。それは各会社の色、抱えてる課題とかによって変わるのかなと、考えた。2015/02/07