内容説明
狂犬病清浄国の日本で、39年ぶりに患者が発生した。台風接近で孤立した幹根島を襲う白い狂犬の恐怖。誰が、いつ、どこから、島に持ち込んだのか?島の青年医師・窪島典之は恋人ちづるの協力を得て、事件解明に乗り出すが、謎は益々深まるばかり…。気鋭の乱歩賞作家による、迫真の医学ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっちゃん
18
しまった!どうやら、手持ちの未読作品の続編らしい…しかも、その前作のネタバレ気味?忘れた頃に読むしかないか(笑)それは、さておき古い作品のせいか、何となくレトロ感ただよう掴みきれない登場人物が微妙に新鮮!最初は島で発生した狂犬病のパニックものかと思いきや、原因を探るミステリーへと移行!内容は良いけど少し中弛みのせいか、あまりノリきれず読了!2016/06/11
正位置
4
『白く長い廊下』の続編。前半部分、孤立した島に狂犬病が蔓延し混乱する様子や、犬の捕獲に向かうあたりは緊張感もありたいへん面白い。しかし後半、真相究明に入ると途端に締まりがなくなる。登場人物の言動にも条理にかなわぬ点みられ、いかがわしさが募り、関心が薄れてしまった。前半がよかっただけに尻すぼみの感が強く、残念だ。2011/01/25
影実
4
台風の迫る孤島で日本には存在しないはずの狂犬病が発生し、島の医師である主人公が事態の収拾と解明を図るサスペンス小説。前半部分の主人公の医者としての苦悩や葛藤、中盤での狂犬病感染犬を捕獲しに行く部分は読みごたえがある。しかし前作『白く長い廊下』でも出てきた主人公の恋人ちづるが登場し、狂犬病の侵入ルートの素人調査をしだす後半は噴飯もの。前作を読んでいない人間にはちづるの行動理念が理解できない不親切な作りなうえ、不自然なまでに警察に連絡を入れようとしない行動は読んでいてい不快。さらにどんでん返しも入れすぎ。2010/11/15
micky
2
狂犬病パニックホラーかと思いきや、後半はミステリー、最後の種明かしはなかなか見せる。2014/04/21
背番号10@せばてん。
2
1997年2月21日読了。1997/02/21