講談社選書メチエ<br> 終戦後史 1945‐1955

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講談社選書メチエ
終戦後史 1945‐1955

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062586061
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0321

出版社内容情報

〈自由経済〉か〈統制経済〉か、米国への〈従属〉か〈自立〉か――。「親米平和国家」に代表される戦後日本の自画像が描かれるまで。敗戦、GHQによる占領、そして独立。
混沌から新秩序へと移行する激動の一〇年。
農民・労働者・女性・子どもの地位向上と、復員・引揚者への冷淡なまなざしという社会的権力関係の逆転。戦勝国に対する敗戦国の屈折したナショナリズムと、大衆にまで浸透するアメリカ型消費文化。
自由経済か統制経済か、保守一党優位体制か、政権交代をともなう二大政党制か――。
いくつもの国家像を模索し、新しいかたちを選び取っていった転換期日本の歴史空間を再現する。

1章 敗戦の風景
 1 崩壊と再生/2 外交官の憂鬱/3 自由と統制/4 社会秩序の崩壊/5  異文化体験 
2章 占領下の戦後構想 
 1 象徴天皇制の成立/2 外務省の対外構想/3 自由経済の展開/4 社会 階層の逆転/5 押し寄せるアメリカの大衆消費文化
3章 新しい国家像の模索 
 1 さまざまな国家像/2 平和国家の現実主義化/3 通商国家の試練/4 ア ジアの模範国の喪失/5 親米「平和国家」
4章 戦後日本の確立 
 1 一九五五年体制の成立/2 外交三原則/3 高度経済成長への序曲/4  新生活運動/5 新しい文化


井上 寿一[イノウエ トシカズ]
著・文・その他

内容説明

敗戦、GHQによる占領、そして独立。混沌から新秩序へと移行する激動の一〇年。農民・労働者・女性・子どもの地位向上と、復員・引揚者への冷淡なまなざしという社会的権力関係の逆転。戦勝国に対する敗戦国の屈折したナショナリズムと、大衆にまで浸透するアメリカ型消費文化。自由経済か統制経済か、保守一党優位体制か政権交代をともなう二大政党制か―。いくつもの国家像を模索し、新しいかたちを選び取っていった転換期日本の歴史空間を再現する。

目次

1章 敗戦の風景(崩壊と再生;外交官の憂鬱;自由と統制 ほか)
2章 占領下の戦後構想(象徴天皇制の成立;外務省の対外構想;自由経済の展開 ほか)
3章 新しい国家像の模索(さまざまな国家像;平和国家の現実主義化;通商国家の試練 ほか)
4章 戦後日本の確立(一九五五年体制の成立;外交三原則;高度経済成長への序曲 ほか)

著者等紹介

井上寿一[イノウエトシカズ]
1956年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。学習院大学法学部教授、同大学学長。法学博士。専攻は日本政治外交史。主な著書に、『危機のなかの協調外交』(山川出版社、吉田茂賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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bapaksejahtera

11
あらゆる面で混乱の極にあった敗戦直後から10年。この期間に新憲法発布と講和条約国連加盟ドッジライン朝鮮戦争等々、出来事が次々と生じ保守革新の二大政党誕生する迄の疾風怒濤。この時期を内政外交経済社会文化の各分野に渡り時系列に再現する。よって歴史観の提示のような思想的記述は期待できぬが、団塊世代の私にとっては両親の結婚から自身の子供時代の終了迄の時代。それを今更乍らに振返る知る。個人的に身が入る。終戦直後社会各層からの本音を知る記述からは出典にも当たりたくなる。ヒロポンはやめませうは新生活運動の標語であったか2022/06/10

無重力蜜柑

8
同著者の『戦前昭和の国家構想』も面白かったがこれも良著。敗戦〜55年体制成立までの日本の動向を政治・外交・経済・社会・文化の五つの視点から分析する。その際「政治史・外交史・社会史は占領が日本のナショナリズムに与えた影響を軽視」「逆に文化史はそれを強く意識するものの独自の歴史解釈に閉じている」「経済史は前四つと比べて戦前と戦後の連続性が強すぎる」とし、五領域を総合した歴史を記述することを強調する。実際、話題に応じ前後しつつも概して時系列順になっている4章の中に各5節が配置される形式となっており極めて論理的。2021/11/07

Haruka Fukuhara

8
戦後期。色々と本が引いてあるもののほぼ同じテーマの升味先生の本に一切言及がなかったのは不思議な気がした。意外と近い時期でも評価が定まっていないことも多いんだなと思った。むしろ近い時代の方が評価が難しいのかもしれない。最近で言うとバブル期の概括もようやく始まったところ。2017/05/21

黒豆

4
戦後10年の政治・外交・経済・社会・文化をこれほど詳細に記載した本をはじめて読んだ。キーワードは、社会主義的な計画経済、自由主義経済、吉田茂、鳩山、ドッジライン、傾斜生産方式、三種の神器。興味深かったのは、戦後10年でやっと戦前の好況時に戻った事、皇太子の欧米訪問時にイギリスでの冷遇、アメリカでの特別待遇、そして親米への流れへ。個人的な意見だが息子同様に鳩山の言動は疑問!2015/09/17

Degawa

1
GATTへの加入をめぐる話については、今のTPPをめぐる議論と同じで興味深い。GATTへの加入が日本に利益をもたらしたことを考えると、TPPに加入することも利益をもたらすだろう。 安全保障をめぐる議論については、集団的安全保障を右も左も問題視していなかったという点も興味深い。2016/02/05

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