講談社選書メチエ<br> 異端カタリ派の歴史―十一世紀から十四世紀にいたる信仰、十字軍、審問

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講談社選書メチエ
異端カタリ派の歴史―十一世紀から十四世紀にいたる信仰、十字軍、審問

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  • サイズ B6判/ページ数 768p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585026
  • NDC分類 192.3
  • Cコード C0322

出版社内容情報

中世南仏の一大宗教勢力=カタリ派。教義、異端認定と異端審問、アルビジョワ十字軍、殲滅……。第一人者による本格的通史の初訳!もともとは東欧発祥の宗教運動が、11世紀に西ヨーロッパで顕在化して、12世紀にはカタリ派の名の下で南仏ラングドックでおおきく展開されるようになりました。
現存しないためその教義などは謎に包まれていますが、二元論的であり、現世を悪とみなすグノーシスの影響を受けているとも言われています。
本書は、その異端宗教運動の11?14世紀の歴史、すなわち南仏での誕生・発展から異端認定を経て、迫害・殲滅されるまでの歴史を描きます。歴史の後半では、ローマ教会によるアルビジョワ十字軍と異端審問が大きなテーマとなります。南仏アルビ地方で展開された、もうひとつの十字軍のおぞましい実態も明らかにされます。
本書はまた、南仏のラングドックが、十字軍侵攻をきっかけに、だんだんとカペー朝フランス王国に併合されていく過程も描いています。
知られざる異端の経験した恐るべき歴史をあきらかにする、カタリ派研究の第一人者による最良の訳書がついに登場します。

訳者まえがき
序 カタリ派、十字軍、異端審問
第一部 二元論的異端の勃興
第一章 ボゴミル派からカタリ派へ
第二章 カタリ派社会とその教会
第三章 イノケンティウス三世――前代未聞の十字軍
第二部 十字軍
第四章 シモン・ド・モンフォールあるいは電撃戦争
第五章 城争奪戦
第六章 トゥールーズの孤立
第七章 アラゴン王ペドロ二世――勇み足
第八章 レモン六世の失脚
第九章 オクシタン奪還
第十章 王の十字軍
第三部 異端審問
第十一章 異端審問の誕生
第十二章 迫害と抵抗
第十三章 アヴィニョネの大虐殺
第十四章 モンセギュールの最後
第十五章 フェレールからベルナール・ド・コーへ
第十六章 伯爵、異端審問局、そして司教たち
第十七章 モンセギュール以後、各地の様子
第十八章 亡命の時代
第十九章 反乱と陰謀の時代
第二十章 最後の「良き人」たち、最後の火刑
原注
索引


ミシェル・ロクベール[ミシェル ロクベール]
著・文・その他

武藤 剛史[ムトウ タケシ]
翻訳

内容説明

東欧発祥で、十二世紀、南仏ラングドックで大展開した宗教運動=カタリ派。二元論的であり、現世を悪とするグノーシス的とされるその教義には、謎が多い。カタリ派の誕生・発展から異端審問・迫害・殲滅にいたる三世紀の歴史―アルビ地方で展開された、もうひとつのおぞましい十字軍とカペー朝フランス王国によるラングドック併合が同時進行したのである。知られざる異端の経験した驚愕の歴史を明らかにする、カタリ派研究の第一人者による最良・決定版の訳書。

目次

第1部 二元論的異端の勃興(ボゴミル派からカタリ派へ;カタリ派社会とその教会;イノケンティウス三世―前代未聞の十字軍)
第2部 十字軍(シモン・ド・モンフォールあるいは電撃戦争;城争奪戦;トゥールーズの孤立 ほか)
第3部 異端審問(異端審問の誕生;迫害と抵抗;アヴィニョネの大虐殺 ほか)

著者等紹介

ロクベール,ミシェル[ロクベール,ミシェル] [Roquebert,Michel]
1928年8月7日、フランス・ボルドー生まれ。ミシェル=モンテーニュ高校を卒業、学士号(哲学)を取得、六年間教職に就く。『南仏日報』で、芸術欄を担当。中世オック地方の歴史と文化研究の専門家。カタリ派研究協会の名誉会長

武藤剛史[ムトウタケシ]
1948年生まれ。京都大学大学院博士課程中退。フランス文学専攻。現在、共立女子大学文芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

12
カタリ派をテーマにした小説は少し読んでいた。この厚巻でカタリ派という信仰運動が異端に落とし込められた宗教であったということを知る。原始はバルカン・カルパチア辺りから広がる広大な信仰活動で、西ヨーロッパには破壊された山砦だけが残された。15世紀オスマン帝国に征服されイスラムに改宗したボスニアにはカタリ派の墓石が残されているという。ギリシア哲学の物質論や二元論的世界観を主題するキリスト教活動は、全ての信仰者に労働義務が科された平等意識に満ちた平和な信仰世界を築いていただろうという。2023/03/02

hide

9
教科書では十字軍で弾圧されたとのみ触れられる、異端としてのカタリ派(南仏での二元論的キリスト教改革運動)。本書ではその教義・組織・生活・貴族層への浸透という在りし日の姿に始まり、アルビジョア十字軍による容赦ない征服と、その後の陰惨な異端審問によって宗教組織が根絶されていくさまを詳細に記述する。ほとんどの史料は異端審問官によって記された供述書であり、勝者の都合によって語られる敗者の無念を感じずにはいられなかった。/南仏はもともとアラゴンの影響が強く、北部とは文化も言語も違ったというのは目から鱗だった。2022/04/24

TK39

3
時間が随分とかかったが、読了。前に佐藤賢一のオクシタニアを読み、カタリ派に興味を持ったので、購入。 トゥールーズを中心に南フランスは北とは異なる国であった事、ヨーロッパ内の十字軍、異端審問など宗教の怖ろしさがよく分かる。 最近、読んでなかったが、この本を読み、佐藤賢一が良い作家である事を再認識。2017/04/23

belier

3
カタリ派迫害を通して見る中世南仏の歴史。前半は十字軍、後半は審問。カタリ派はカルト的なものではなく敬虔な普通の人たちの集まり。カトリックとは教義が異質ということで壊滅するまで弾圧した。利己的動機ながらも、異端者を領主として抱えるレモン父子の十字軍への権謀術数をこらした抵抗がすごい。南仏とスペインカタルーニャがまとまり一つの帝国に一瞬なりかけてすぐに消滅したという、ありえたかもしれない別のヨーロッパを垣間見れた。審問官も個性派ぞろい。ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」の悪役ベルナール・ギーも弾圧の締めで登場。2017/02/05

鏡裕之

3
カタリ派とは、11世紀からフランス南部で広まったキリスト教の異端派である。12世紀、インノケンティウス3世は彼らの弾圧を命じた。異端者の財産を自分のものとしてよいとする命令を発して、十字軍を命じる。カタリ派撲滅の戦いは、最初は宗教的なものだったが、やがて、トゥルーズ伯、アラゴン王、フランス王をめぐる政治的な戦いに変貌していく。その中で異端審問官が現れ、迫害は激しさを増していく。宗派について異端という概念のない日本人は悲しくなる。果たして、キリストは異端者を火刑台に送れと命じたのだろうか……と。2016/11/22

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