内容説明
従来考えられていた以上に堅固だった戦前政党政治が、なぜ軍部に打破されたのか。そこには陸軍革新派による綿密な国家改造・実権奪取構想があった。最後の政党政治内閣首班、若槻礼次郎の「弱腰」との評価を覆し、満州事変を画期とする内閣と軍部の暗闘が若槻内閣総辞職=軍の勝利に至る八六日間を、綿密な史料分析に基づき活写する。
目次
第1章 発端―柳条湖鉄道爆破
第2章 東京・三宅坂―陸軍省・参謀本部
第3章 東京・永田町―首相官邸
第4章 奉天―関東軍司令部
第5章 構想の対抗―政党政治と昭和陸軍
第6章 満蒙新政権への対応
第7章 北満進出と錦州攻撃をめぐる攻防
第8章 若槻内閣総辞職と荒木陸相の就任
著者等紹介
川田稔[カワダミノル]
1947年生まれ。名古屋大学大学院法学研究科博士課程修了。現在、名古屋大学大学院環境学研究科教授。法学博士。専門は、政治外交史、政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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