講談社選書メチエ
江戸の病

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062584371
  • NDC分類 490.21
  • Cコード C0321

出版社内容情報

ダメ医者に診てもらい、あやしい薬を買い、母乳のネットワークで助け合った人びと。
コレラにインフルエンザ、国民病とも言われる「肺病」とあふれる梅毒患者たち。出産は命がけだし、母乳の出だっておぼつかない。常に死と隣り合わせだった江戸の人びとは、ユーモアあふれる諦観と温情に満ちた人的ネットワークで乗り切った。江戸文化のエキスパートが、近世日本の新たな一面を明かす。

内容説明

コレラにインフルエンザ、国民病とも言われる「肺病」とあふれる梅毒患者たち。出産は命がけだし、母乳の出だっておぼつかない。常と死と隣り合わせだった江戸の人びとは、ユーモアあふれる諦観と温情に満ちた人的ネットワークで乗り切った。江戸文化のエキスパートが、近世日本の新たな一面を明かす。

目次

病気の章(三日コロリ;死者二三万人 ほか)
産と乳の章(小野家の出産;下腹 ほか)
医者の章(はびこる「でも医者」;組合作って詐欺行為 ほか)
薬の章(売薬取締規則;お墨付きの「人体由来薬」 ほか)
終章 「飼い殺し」と「看病断」(病魔を払う色;「人情」の背景 ほか)

著者等紹介

氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年、福島県に生まれる。東京教育大学文学部卒業。歴史学者(日本近世史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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キムチ27

23
江戸期の医療事情を病気・産、乳・医者・薬・文化事情の切り口から紹介。あくまでも大らかな性交性愛・・その一方絶望的な病苦と感染に無知であるが故の暗黒面。名前、年齢を上げて死因を列記している頁は戦慄を感じさせる。氏名があるだけに3歳と言っても相当に身分が高かろうに。梅毒罹患率50%や武士の家に嫁いだ女の宿命(ひたすら出産、乳やりの算段)、怪しげな排泄物を薬種とした実情、鳥を食べまくっていた記録にはただ、驚嘆。2014/01/10

Teo

3
実に興味深い内容だった。近代・現代医学の無い時代、人々は病の時にどうやったのか。様々な側面から描き出されている。近年豊になって出来た医療休暇が江戸時代にはその貧弱な生活基盤故に存在していたなど興味は尽きない。2009/04/29

ユウティ

1
深く考えたことがなかったから新鮮だった。梅毒が家庭内にも蔓延してたってほんと?それに薬はともかく、医者ってこんなんだったのかぁ。良いことも悪いこともあるけど、病気と医者に関しては昔よりも今がいいね。2015/06/25

1
江戸時代の病気まわりのことがわかりやすく書かれていて面白かった。江戸時代の医者のヤブ率は異常、しかも詐欺する医者多すぎで江戸時代って北斗の拳の世紀末みたいな感じだったんじゃね?と思ったw薬の原料に人間の体の一部を使うとか、ちょっと前に中国で問題になったことが明治初年までは日本でも当たり前にあったのがわかって衝撃的。2012/01/14

dimsum

1
江戸の人々が病とどの様に過ごしていたかが、『官府御沙汰略記』を紐ときながら記されている。残念ながら、筆者の伝統医学に対する知識は浅く、イヤイヤイヤと思うような記述も見られた。////普救類方:吉宗が書かせた。簡単な治療法を書いた本。//日東魚譜:神田玄泉著。魚肉の薬効図鑑。2011/08/07

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