講談社選書メチエ
平清盛 福原の夢

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062584005
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0321

内容説明

平氏系新王朝を夢見てあらゆる手段を尽くした男、清盛。なぜ福原でなければならなかったのか?『源氏物語』須磨・明石巻との相似性、六波羅幕府と鎌倉幕府成立との連続・不連続、福原の地形的意味、遷都の政治的意味と抵抗勢力との角逐など、第一人者ならではの多角的アプローチで、誰も書かなかった大いなる野望に迫る。

目次

序章 皇胤
第1章 権力への道
第2章 太政大臣から福原禅門へ
第3章 日宋貿易と徳子の入内
第4章 六波羅幕府
第5章 平氏系新王朝の誕生
第6章 福原遷都
終章 還都その後

著者等紹介

高橋昌明[タカハシマサアキ]
1945年、高知県生まれ。同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。神戸大学大学院人文学研究科教授。博士(文学、大阪大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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umeko

9
後半の六波羅幕府から福原遷都のあたりは、とりわけ興味深く読んだ。2017/01/17

なつきネコ

4
これはもしかして、大河ドラマ平清盛はこの資料に影響をうけたのではと考えていると、なんと、時代考証の人だったとは。清盛の見たグローバルなアジアと日本の夢は壮大。新しい世を求めた清盛の葛藤とそれについていけなかった人々の姿が垣間見えた。しかし、大河では、怪しい伝説を取り入れたなと思っていたら、マジで白河院の隠し子説明を信じているとは。さらに王家のモトネタがこの人だったとは。清盛の情熱や、ややこしい人間関係が理解できた。2014/10/30

アメヲトコ

3
平清盛による和田京建設と新王朝への夢と挫折を描いた一冊。著者の並々ならぬ野心を感じる叙述で、そこまで言っていいのかと思う箇所もありますが、海幸山幸や源氏物語への見立ての話などはとても興味深く読みました。文章はやや硬い印象。2016/10/10

ma3

3
長い時間をかけてようやく読めました。これで去年の大河ドラマの時代考証の二人の著作を読めました。両者の清盛の捉え方は違いますが、いわゆる「武士の世」の始まりの画期として捉える点は一緒です。ただ、対峙する後白河法皇の扱いが比較して軽く見えるのはちょっと不満でした。2013/02/08

cineantlers

2
「武家」政権とはなんだろう。日本の政治史における中世の始まりは鎌倉時代とされる。それは武士が組織を体系化させ、自身で政治を行う画期から見ての区分である。それらはその前時代にあたる平氏政権とどう異なるのか。筆者は平氏政権を東アジア世界で広く見られた「武人」政権だとする。後の鎌倉時代や、それ以降を通して見てもそれらの本質は軍事権門として国家、王家を支える一要素であることは平氏政権と変わらない。違う点と言えば前者は内乱過程により王権から独立をある程度得ている点だ。日本の中世とは内乱が常に続いた戒厳令状態だった2021/01/29

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